新薬開発の長期化・高コスト・低成功確率
FY2016に初出。17回の記載のうち8回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2017-Q2。直近の記載は2026-09-10。
生化学工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。40社中20社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに23社。
- 2026-09-10顕在化発生事実
「なお、本剤の有効性及び安全性を含む臨床試験結果等に関連した懸念は表明されず、追加の臨床試験も求められておりません。」
新薬開発の不確実性に関するリスクが、SI-6603の米国承認申請に対するCRLの受領として実際に発生した。今回の理由は、臨床試験ではなく製造施設等の査察上の不備とされている。 - FY2025顕在化有価証券報告書
「2025年3月に米国食品医薬品局(FDA)より審査完了報告通知を受領し、承認は得られませんでした。」
新薬開発の不確実性・成功確率に関するリスクが、SI-6603のFDA承認不取得として実際に発生した。 - FY2024-Q2顕在化有価証券報告書
「2022年5月より実施している第Ⅲ相臨床試験における主要評価項目において、統計学的に有意な改善効果が認められませんでした。」
新薬開発における低成功確率・開発不確実性のリスクに関連し、SI-614の第Ⅲ相臨床試験で主要評価項目の有意な改善効果が認められない事象が実際に発生した。 - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「営業利益は、米国で実施中の腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603追加臨床試験の被験者組み入れが完了したことに伴い研究開発費が減少しましたが、減収の影響により、74.7%減の1,126百万円となりました。」
SI-6603米国追加試験の被験者組み入れ完了に伴い研究開発費が減少し、新薬開発に伴う費用負担の一部が縮小した。 - FY2022対処有価証券報告書
「2022年3月に第Ⅲ相臨床試験の追加試験における被験者組み入れが完了しました。1年間の経過観察期間後に、結果解析や承認申請準備等を行う計画です。」
SI-6603米国追加試験の遅延リスクについて、被験者組み入れが完了し、試験は経過観察段階に進んだ。ただし、承認申請前でありリスクが解消したとは記載していない。 - FY2022-Q2顕在化有価証券報告書
「営業利益は、主に米国で実施中の腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603追加臨床試験の進展に伴い研究開発費等の販管費が増加しましたが、増収効果が上回り、665.0%増の60億3千8百万円となりました。」
SI-6603追加臨床試験の進展に伴う研究開発費等の増加が販管費に実際に現れている。 - FY2021再掲有価証券報告書
「2022年11月に第Ⅲ相臨床試験の追加試験の経過観察を完了する計画で進めていますが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、一部医療機関での治験中断や被験者の来院見合わせが増加したこともあり、試験スケジュールに遅延が生じています。」
新薬開発の長期化・高コスト・低成功確率に関するリスクとして、SI-6603米国追加試験の遅延と組み入れ促進策を継続して記載している。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「2018年2月より米国における第Ⅲ相臨床試験の追加試験を開始し、2022年11月に経過観察を終了する計画で進めておりましたが、米国での新型コロナウイルス感染症の拡大により、一部医療機関での治験中断や被験者の来院見合わせが増加したこともあり、試験スケジュールに遅延が生じております。2020年12月末時点では、治験施設の稼働状況が回復傾向にあることを背景に、被験者組み入れに効果的な広告活動や現地の治験業務委託先と連携した新規施設の早期立ち上げなどの施策を実施し、着実な組み入れの促進及び遅延の最小化を図っています。」
SI-6603米国追加試験の遅延は継続しているが、治験施設の稼働回復、広告活動、新規施設の早期立ち上げにより被験者組み入れ促進と遅延最小化を図っている。 - FY2021-Q2対処有価証券報告書
「2020年9月末時点では、治験施設の稼働状況が回復傾向にあることを背景に、被験者組み入れに効果的な広告活動や現地の治験業務委託先と連携した新規施設の早期立ち上げなどの施策が奏功し、試験は着実に進展しています。」
SI-6603米国追加試験では、新型コロナウイルス感染症による遅延が続く一方、治験施設の稼働回復、広告活動、新規施設立ち上げが奏功し、試験は着実に進展している。リスクの発生自体が解消したとは記載していない。 - FY2021-Q1悪化有価証券報告書
「2018年2月より米国における第Ⅲ相臨床試験の追加試験を開始し、2022年11月に経過観察を終了する計画で進めておりましたが、米国での新型コロナウイルス感染症拡大により、一部医療機関における治験中断や被験者の来院見合わせが増加したこともあり、2020年6月末時点で約6ヵ月の遅延を見込んでいます。」
SI-6603米国追加試験について、感染症拡大に伴う治験中断・来院見合わせにより、2022年11月終了計画に対して約6ヵ月の遅延を見込む状況となった。 - FY2020悪化有価証券報告書
「さらに、米国での新型コロナウイルス感染症拡大により、一部医療機関での治験中断や被験者の来院見合わせが増えていることもあり、試験の進捗に遅延が生じています。」
新薬開発の長期化リスクについて、SI-6603追加試験で既存の計画遅延に加えて、新型コロナウイルス感染症による治験中断・来院見合わせが発生した。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「本試験では、成功確度を高めるために被験者の組み入れ基準を厳格にしたことや治験施設の立ち上げに時間を要していることから、想定よりも進捗が遅延しています。これを受け、当初の試験計画を見直し、終了時期を2年延長(2022年11月に経過観察終了予定)することとしました。」
新薬開発の長期化リスクについて、SI-6603米国追加試験の進捗遅延と終了時期の2年延長が実際に発生した。 - FY2018-Q2顕在化有価証券報告書
「米国で実施したSI-6603第Ⅲ相臨床試験は、薬理効果が認められた一方、主要評価項目である投与後13週での下肢痛軽減において統計学的に有意な改善効果が認められませんでした。」
新薬開発における成功確率・長期化リスクに関連して、SI-6603の米国第Ⅲ相臨床試験で主要評価項目の統計学的に有意な改善効果が認められない事象が実際に発生した。 - FY2017顕在化有価証券報告書
「平成26年1月に厚生労働省へ製造販売承認申請を行った国内SI-6603は、製造工程における品質管理に関する審査が継続しておりますが、早期の承認取得に向けて努力してまいります。」
国内SI-6603の品質管理審査がなお継続し、承認取得の長期化が実際に続いている。リスク section では開発に9年から17年を要し、成功率がおよそ3万分の1とも記載している。 - FY2017-Q3顕在化有価証券報告書
「利益につきましては、薬価引き下げや円高等による原価率の上昇に加え、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603のオープン試験進展に伴い研究開発費が増加したことなどから、営業利益は67.9%減の8億8千1百万円となりました。」
SI-6603の米国オープン試験進展に伴う研究開発費増加が、営業利益の減少要因として引き続き実績に現れている。 - FY2017-Q2顕在化有価証券報告書
「品質管理に関する審査対応に想定よりも時間を要しており、当期中の承認取得は厳しい状況にあります。」
SI-6603の国内承認審査が想定より長期化し、承認取得時期の遅延として新薬開発の長期化リスクが実際に現れている。 - FY2016初出有価証券報告書
「基礎研究から承認を受けるまでには9年から17年の年月を要し、新規物質の創製から医薬品として厚生労働省より承認が得られる成功率はおよそ3万分の1とされています。」
長期間にわたり多額の研究開発費を負担しても発売に至らない可能性と、開発進捗に伴う研究開発費の変動をリスクとして記載している。