電力費・燃油費上昇と価格転嫁リスク
FY2016に初出。26回の記載のうち13回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017。直近の記載はFY2026。
エア・ウォーターがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。167社中121社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに54社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「また、中東情勢の影響による原油価格高騰に伴い、電力費や物流費の上昇が見込まれる中で、これらのコストアップ影響を反映した価格マネジメントに取り組んでおります。」
原油価格高騰を起点とする電力費・物流費の上昇見込みを明示し、コスト上昇リスクの対象を改めて具体化している。価格マネジメントで対応している点も併記している。 - FY2025対処有価証券報告書
「営業利益は、機能材料分野やヘリウム調達コストの影響を受けましたが、デジタル・半導体関連事業が好調に推移したことに加え、産業ガスの価格マネジメント効果やプラント稼働における生産性の向上も寄与し、順調に推移しました。」
ヘリウム調達コスト等の負担がある一方、産業ガスの価格マネジメント効果とプラント稼働の生産性向上が営業利益に寄与したと説明している。 - FY2025-H1対処有価証券報告書
「当期間の業績は、一部の事業で半導体市況の停滞の影響を受けた一方で、これまで実施してきた各種産業ガスの価格改定や海外における産業ガス事業やアグリ分野における取り組みなどが順調に進展し、全てのセグメントで増益となりました。」
各種産業ガスの価格改定が順調に進展し、コスト上昇・価格転嫁リスクへの対応が増益に寄与したと説明している。 - FY2024-Q3対処有価証券報告書
「特に、前年度よりコストが高騰した産業ガスや業務用塩において、生産・物流面の効率化をはじめとしたコスト低減と価格改定の効果が発現したことに加え、グローバル&エンジニアリング事業においても、需要が旺盛な液化水素タンクや大型データセンターの新規プロジェクトを受注したことなどにより、拡大基調が続きました。」
産業ガス・業務用塩でコスト低減と価格改定の効果が発現し、コスト上昇・価格転嫁リスクの影響が一部低減したと説明している。 - FY2024-Q1対処有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間の業績といたしましては、産業ガスや業務用塩をはじめとした各種製品において前年度より実施している価格是正をはじめとしたコスト上昇への対応が順調に進展しました。」
電力・原材料等のコスト上昇に対し、産業ガスや業務用塩で価格是正が順調に進展し、価格転嫁・コスト対応の影響が一部低減したと説明している。 - FY2023悪化有価証券報告書
「しかしながら、FIT制度を利用した電力分野において、発電燃料や海上輸送コストの上昇分を価格転嫁することができず、年度を通じてその影響を大きく受けることとなりました。」
燃料・海上輸送コスト上昇と価格転嫁困難の影響が、FIT電力事業で通年の利益圧迫要因となった。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「一方、電力事業において、発電燃料となる木質バイオマスや石炭の価格に加え、海上輸送をはじめとした、その調達に係るコストが急激に上昇しました。」
エネルギー・原材料・海上輸送コストの上昇が電力事業で急激な調達コスト増として具体化しており、価格是正だけでは補いきれない負担が継続している。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間においては、エネルギーや各種原材料をはじめとしたコスト上昇が継続する中、事業全般において、生産・物流面の効率化をはじめとしたコスト削減とともに、徹底した価格是正に努めました。その結果、販売価格が上昇したことなどを背景に、すべての事業セグメントで増収となりました。しかしながら、「エネルギーソリューション」の電力分野において、発電燃料となる木質バイオマスや石炭の価格に加え、海上輸送をはじめとした、その調達に係るコストが急激に上昇しました。」
エネルギー・原材料・海上輸送コストの上昇が継続し、価格是正で増収となった一方、電力分野では調達コストの急激な上昇が残ったと説明している。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「電力料金の上昇に伴う産業ガス製造コストの増加に対応するため、徹底した価格改定の取り組みを推進しましたが、その適用時期にかかる影響が一部残りました。」
電力料金上昇による産業ガス製造コスト増加が続き、価格改定を進めているものの、適用時期のずれによる影響が残っている。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「LPガス事業は、輸入価格の指標となるCP価格に連動し販売単価が上昇したことで、売上収益が拡大しましたが、利益面では家庭用LPガスにおける価格改定の一時的なタイムラグと巣ごもり需要の反動により消費量が減少し、前年同期を下回りました。」
LPガスの販売単価は上昇したものの、家庭用で価格改定の一時的なタイムラグが生じ、利益面では前年同期を下回った。価格転嫁に伴う負担が再び実績に表れている。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「LPガス事業は、輸入価格の指標となるCP価格に連動して販売単価が上昇したことに加え、灯油も同様に原油高を受けて販売単価が上昇し、売上収益が拡大しました。」
LPガス・灯油の輸入価格や原油価格の上昇に対し、販売単価も上昇し、売上収益が拡大したと説明している。価格転嫁面での影響低減が示されている。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「また、自社物流拠点の生産性向上や医療廃棄物輸送の増加も寄与し、軽油価格の上昇による影響を補い、順調に推移しました。」
軽油価格上昇によるコスト負担に対し、自社物流拠点の生産性向上と医療廃棄物輸送の増加で影響を補ったと記載している。 - FY2021-Q3対処有価証券報告書
「運送事業は、建材関連を中心に全体の荷扱量が減少しましたが、新設した集中配車センターによる配送の効率化や軽油価格の低下によるコスト改善が寄与し、その影響を補いました。」
物流分野では軽油価格の低下と集中配車センターによる配送効率化がコスト改善に寄与し、燃油費・物流コスト上昇の影響を抑制した。 - FY2020-Q2再掲有価証券報告書
「農産・加工事業は、原材料の高騰に加え、物流費や人件費が上昇するなど厳しい事業環境が継続しました。飲料事業は、需要期である夏期に低気温だったことにより受託量が減少したことに加え、物流費や人件費などが上昇した影響を受け、前年同期を下回る結果となりました。」
原材料、物流費、人件費の上昇が農業・食品関連事業の利益圧迫要因として継続している。コスト上昇負担と価格転嫁をめぐるリスクに新たな低減は記載されていない。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「農産・加工事業は、物流費の高騰に加え、市場競争の激化によりハムデリカ分野とスイーツ分野で苦戦したほか、野菜の栽培・加工・販売を行う農産分野においても野菜の相場安による影響を受けました。飲料事業は、平年に比べ低気温が続き、受託が伸び悩んだことに加え、エネルギーコストや人件費が上昇した影響を受け、前年同期を下回る結果となりました。」
物流費、エネルギーコスト、人件費の上昇が農業・食品関連事業の利益圧迫要因として実際に表れており、コスト上昇負担が広がっている。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「このように産業ガスの販売は総じて順調に増加しましたが、利益面では、電気料金の上昇に加え、物流コストが増加した影響を受けました。」
電気料金上昇に加えて物流コスト増加が利益面への実際の負担として記載され、コスト上昇リスクが継続している。 - FY2019-Q2再掲有価証券報告書
「このように産業ガスの販売は総じて順調に推移しましたが、一方で、収益面では、電気料金の上昇により産業ガスの製造コストが増加した影響を受けました。」
電気料金上昇による産業ガス製造コスト増加が引き続き発生している。販売数量や価格適正化で対応する一方、コスト上昇負担は残っている。 - FY2019-Q1悪化有価証券報告書
「販売促進費や新規事業の立上げにかかるコストが増加したことに加え、価格上昇により消費者の節約志向が高まったことで灯油の販売数量が減少した影響などから、利益面では厳しい状況となりました。」
エネルギー関連事業で、コスト増加と価格上昇に伴う消費者の節約志向が利益面の悪化要因として表れた。コスト上昇・価格転嫁をめぐる負荷が継続している。 - FY2018悪化有価証券報告書
「産業ガス関連事業は、国内製造業の幅広い業種で底堅いガス需要が継続したことを背景に、ローリーおよびシリンダー供給を中心とする地域のガス事業が順調に推移しましたが、電力料金の上昇に加え、高炉向けのオンサイトガス供給において顧客工場の設備トラブルによる操業変動の影響を受けたことから前年並みに留まりました。」
電力料金上昇が産業ガス製造コスト増加として通期実績に表れ、コスト上昇リスクが継続している。 - FY2018-Q3再掲有価証券報告書
「また、電力料金の上昇により産業ガスの製造コストが増加しました。」
電力料金上昇による産業ガス製造コスト増加が引き続き実績に表れている。 - FY2018-Q2悪化有価証券報告書
「また、電力料金の上昇により産業ガスの製造コストが増加しました。」
電力料金上昇が産業ガス製造コストの増加として実際に表れており、コスト上昇リスクが継続・悪化している。 - FY2018-Q1悪化有価証券報告書
「運送事業は、荷扱量が増加したものの、車両の更新投資、軽油価格の上昇、協力会社の費用増加に加え、事業環境の変化に対応したシステム導入により管理体制の強化を図るなど、コスト増加の影響を受けました。」
燃油費上昇の影響が産業ガス周辺だけでなく物流事業にも表れ、軽油価格上昇や協力会社費用増加によるコスト増加として記載された。 - FY2017悪化有価証券報告書
「産業ガスの製造コストは、電気料金の燃料費調整額の下落により追い風となっておりましたが、年度の後半は一転、上昇に転じており、物流コストの合理化やガス価格の適正化に努めております。」
従来の電気料金低下による追い風が年度後半に反転し、製造コスト上昇が実際に生じた。物流コスト合理化と価格適正化で対応している。 - FY2017-Q2再掲有価証券報告書
「産業ガス製造コストへの影響が大きい電気料金は、燃料費調整額により改善されているものの地域差などの課題もあることから、引き続き産業ガス価格の適正化に努めてまいります。」
燃料費調整額による電気料金の改善を記載する一方、地域差と価格適正化の課題は継続している。 - FY2017-Q1対処有価証券報告書
「産業ガス製造コストへの影響が大きい電気料金は、燃料費調整単価の値下げにより改善されているものの地域差などの課題もあることから、引き続き産業ガス販売価格の適正化に努めてまいります。」
燃料費調整単価の値下げにより電気料金のコストリスクは一部低減したが、地域差と販売価格適正化の課題は残っている。 - FY2016初出有価証券報告書
「原油価格の高騰などにより電力費用が上昇した場合、当社グループが製造・販売する酸素や窒素などの産業ガスの製造費用が増加します。この費用増分を顧客に転嫁できない場合は、産業ガスの収益に影響を及ぼす可能性があります。」
産業ガス製造費、運送原価、LPガス・灯油仕入価格の上昇と、顧客への転嫁遅れをリスクとしている。