電力調達価格上昇・需給ミスマッチ・外部要因リスク
FY2017に初出。30回の記載のうち13回が「対処」で、最初の「対処」はFY2019。直近の記載は2026-08-28。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2021年。15社中4社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに7社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「当連結会計年度において当社が負担すべき容量拠出金583百万円が売上原価として計上されております。なお、2027年3月期の容量拠出金の当社負担額は当連結会計年度に比して増額され、1,035百万円を見込んでおります。」
容量拠出金の負担が583百万円として実際に売上原価へ計上され、翌期は1,035百万円への増額見込みとされた。料金プランによる価格変動対応は継続しているが、制度コストの負担見通しは悪化した。 - FY2026-H1対処有価証券報告書
「当中間連結会計期間において当社が負担すべき容量拠出金298百万円が売上原価として計上されております。容量拠出金については、当期において総額516百万円の負担が生じ、前連結会計年度と比べて963百万円減額となる見込み」
容量拠出金298百万円が当中間期に実際に計上された一方、当期総額は516百万円となり、前期比963百万円減額となる見込みと説明している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「当社は、前連結会計年度からの「市場連動型」・「固定単価型」・「市場連動と固定単価のミックス型」に加え、新たに、時期に応じて市場連動型と固定単価型プランを切り替える新プラン「高圧ハイブリッドプラン」の提供を開始し、これら4つの料金プランを組み合わせることによって、需要家のニーズに応えつつも、JEPX取引価格の価格変動が事業収益に与えるリスクを最小限に抑え、安定的な利益確保の基盤を整えてまいりました。他方、今年度より新たに開始された容量市場は、発電所の建設・運営に必要な固定費の一部を小売電気事業者が負担すること(以下「容量拠出金」といいます)で、発電事業者が発電所を維持し、将来の電力供給を安定的に確保するためのものですが、2025年3月期において当社が負担すべき容量拠出金1,479百万円が売上原価として計上され、利益を押し下げる要因となりました。」
料金プランの組合せと新たな高圧ハイブリッドプランにより価格変動リスクへの対応を進めた一方、容量拠出金1,479百万円が実際に売上原価へ計上され、利益を押し下げた。 - FY2024前進有価証券報告書
「そこで当連結会計年度からは、「市場連動型」・「固定単価型」・「市場連動と固定単価のミックス型」の3つの料金プランを適切に組み合わせてお客様に提供することで、先物取引を利用せずにJEPX市場価格の変動リスクに対応できる体制を構築し、先物評価損益に影響を受けない損益認識を可能としました。」
電力先物取引によるヘッジに代えて、料金プランの組合せによる価格変動リスクへの対応体制を構築した。 - FY2024-Q3対処有価証券報告書
「2023年4月から12月の一般社団法人日本卸電力取引所(以下、「JEPX」といいます。)におけるシステムプライス(以下、「市場価格」といいます。)の月平均が10.97円/kwhと、前年同時期(2022年4月から12月)の月平均(22.23円/kwh)に比べ低水準で推移しました。」「JEPX価格が低水準で推移したことによりJEPXにおける調達原価が抑えられたことから、安定的に利益を確保することができました。」
JEPX市場価格は前年同期の22.23円/kWhから10.97円/kWhへ低下し、調達原価が抑制された。料金プランの組み合わせによる価格転嫁もあり、当期間は安定的に利益を確保した。 - FY2024-Q1対処有価証券報告書
「電力市場価格が、月平均10円/kwh以下(2023年4、5、6月の一般社団法人日本卸電力取引所(以下、「JEPX」といいます。)におけるシステムプライス月平均は、それぞれ8.56円/kwh、8.65円/kwh、8.48円/kwh)と前年の同時期に比べ低水準でかつ安定的に推移したこと、また、当社は前連結会計年度まで、電力先物取引を用いることで調達電力の一定割合を固定価格化しておりましたが、需要家との契約形態が市場連動型のプランへ一層移行したこと、さらに固定単価型のプランには常時バックアップにより調達した電源を当てたこともあって、電力先物取引で調達電源を固定化する必要がありませんでした。したがって、当第1四半期連結累計期間においては、電力先物取引にかかる価格変動を受けることもなく、一定の利益を確保することができました。」
JEPX価格は8.56〜8.48円/kWhと低水準・安定で推移し、先物取引に伴う価格変動の影響を受けず一定の利益を確保したと記載している。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「6月以降のJEPX価格高騰によって販売単価が押し上げられ売上高が大きく伸長する一方で、前期末に評価益を計上した2022年4月限月以降の電力先物取引が当第3四半期連結累計期間のセグメント利益を押し下げたこともあって、セグメント損失となりました。」
JEPX価格高騰による売上増の一方、電力先物取引の評価損益がセグメント利益を押し下げ、エネルギー事業は売上高17,939百万円に対し経常損失1,129百万円となった。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「このような中、6月以降のJEPX価格高騰によって販売単価が押し上げられ売上高が大きく伸長する一方で、前期末に評価益を計上した2022年4月限月以降の電力先物取引が当第2四半期連結累計期間のセグメント利益を押し下げたこともあって、セグメント利益は損失となりました。以上の結果、当セグメントの売上高は11,599百万円(前年同期比89.5%増)、セグメント損失(経常損失)412百万円(前年同期はセグメント利益(経常利益)719百万円)となりました。」
JEPX価格の高騰と電力先物取引の評価損益の影響により、エネルギー事業は売上高が増加した一方、経常損失412百万円となった。電力調達価格変動リスクの業績影響が当四半期にも具体化している。 - FY2023-Q1悪化有価証券報告書
「ロシアのウクライナ侵攻などに端を発する世界的な燃料価格の上昇に伴う電力取引価格の高騰は4月以降になると少し落ち着きを見せ、4月、5月の一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)における前日スポット市場でのシステムプライスの月間単純平均がそれぞれ17.8円/kWh、16.9円/kWhと推移していたところ、6月下旬の季節外れの猛暑の影響で、JEPXにおける電力取引価格が、コマ毎のシステムプライスが最高で100円/kWhを記録し、6月の前日スポット市場でのシステムプライスの月間単純平均が21.3円/kWhを記録しました。このため、ヘッジ目的で有していた電力先物取引証拠金の実現益及び評価益があったものの、原価の増加を完全に吸収することができませんでした。」
燃料価格上昇と季節外れの猛暑によりJEPX価格が再上昇し、電力先物取引による実現益・評価益があったものの原価増加を吸収しきれず、エネルギー事業の利益が前年同期比78.8%減少した。 - FY2022対処有価証券報告書
「供給予定の電力量に対応する電力調達は前もって固定価格化していたため、調達面ではJEPXにおける今冬の電力取引価格高騰の影響をほとんど受けることなく」
世界的な燃料価格上昇とJEPX価格高騰が発生した一方、供給予定電力量の調達を前もって固定価格化し、影響をほとんど受けなかったと記載している。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「2020年12月中旬から2021年1月下旬にかけて一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)における電力価格高騰に際し適切に対応した結果、高圧需要家の総契約容量も引き続き安定的に推移しました。また当該電力価格高騰の対応費用の一部を需要家から回収していることもあり、売上、利益ともに前年同四半期を上回りました。」
JEPX価格高騰は発生したものの、対応と需要家からの費用回収により、契約容量の安定と利益確保につながったと記載している。 - FY2021顕在化有価証券報告書
「2020年12月中旬から2021年1月下旬にかけてJEPXにおける電力取引価格が急激に高騰する事象(2020年12月1日~同月14日のスポット市場のシステムプライス(単純平均)が6.28円/kWhであったのに対し、同月15日に9.73円/kWh(1日平均)となり、以降上昇し続け、システムプライス(1日平均)が2021年1月13日に154.57円/kWh、コマ毎のシステムプライスが同月15日に過去最高値251.00円/kWhを記録した)が生じました。」
電力調達価格の変動リスクが、JEPX価格の急騰として実際に発生し、過去最高値251.00円/kWhまで上昇した。 - FY2021-Q3顕在化有価証券報告書
「国内の電力会社による火力発電の原料となる液化天然ガス(LNG)の調達が難航し、また寒波による電力需要の急増を受けて、2020年12月中旬ごろより、これまで5~6円/kWh程度で推移していた日本卸電力取引所(JEPX)での取引価格が年末にかけて最大で80円/kWhまで急騰したことから、売上高は増加したものの、利益は前年同四半期を下回りました。」
LNG調達難と寒波による需要急増を背景に、JEPX価格が通常の5~6円/kWh程度から最大80円/kWhまで急騰し、利益を圧迫する事象が発生した。 - FY2021-Q2対処有価証券報告書
「特に夏季の電力調達価格については例年と比較して安価で推移したこともあり、売上、利益ともに前年同四半期を上回りました。」
夏季の電力調達価格が例年より安価に推移し、従来の調達価格上昇による利益圧迫要因が当四半期には緩和されたと記載している。 - FY2020対処有価証券報告書
「前年度と比べ天候が比較的穏やかだったこともあり電力消費が若干減少したものの、電力調達コストの抑制を推進した結果、粗利率が改善しました。」
天候による需要変動があった一方、電力調達コストの抑制を進め、粗利率が改善したと記載している。 - FY2020-Q3対処有価証券報告書
「前年は猛暑のため電力需要が増加したことから調達価格が高騰し利益を圧迫いたしましたが、当第3四半期連結累計期間は夏場でも、前年に比して天候が穏やかで電力需要が伸びなかったことと、電力調達価格の抑制を推進したことから、調達価格が比較的安定的に推移いたしました。」
前年の猛暑による調達価格高騰と利益圧迫に対し、当四半期は電力調達価格の抑制を推進し、調達価格が比較的安定したと記載している。 - FY2020-Q2対処有価証券報告書
「前年は猛暑のため電力需要が増加したことから調達価格が高騰し利益を圧迫いたしましたが、当第2四半期連結累計期間は夏場でも、前年に比して天候が穏やかで電力需要が伸びなかったことから、調達価格が比較的安定的に推移いたしました。」
前年に発生した猛暑による調達価格高騰・利益圧迫に対し、当四半期は天候が穏やかで調達価格が比較的安定したと記載している。 - FY2019対処有価証券報告書
「また季節要因による利益変動を平準化するため契約体系の改定等も実施した結果、売上・利益ともに前連結会計年度を上回りました。」
季節要因による利益変動に対し、契約体系の改定を実施し、当年度は売上・利益とも前期を上回ったと記載している。 - FY2019-Q3再定義有価証券報告書
「利益につきましては、猛暑の影響による調達価格の上昇は落ち着いたものの、電力契約の見直しにともなう一時的なコスト増により、前年同期を下回りました。」
従来の猛暑・調達価格上昇による利益圧迫は落ち着いたとする一方、電力契約の見直しに伴う一時的なコスト増が新たな利益圧迫要因として記載されている。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「電力売買事業においては、高圧需要家を中心に、低圧需要家へも電力小売供給を行っており、メインターゲットエリア以外でも電力需給契約件数及び契約電力量の拡大に努めた結果、売上は前年同期を上回りました。一方、猛暑の影響により電力調達価格の上昇が利益圧迫要因となりました。」
猛暑により電力調達価格が上昇し、利益を圧迫する事象が実際に発生した。 - FY2018悪化有価証券報告書
「平成29年12月から平成30年2月までの間において電力調達価格が想定外に高騰したことにより、契約件数および契約電力量の拡大ペースが鈍り、収益率も低下しました。」
電力調達価格の想定外の高騰が12月から翌年2月まで続き、契約拡大ペースの鈍化と収益率低下につながった。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「しかるに、平成29年12月に電力調達価格が想定外に高騰したこともあり、当第3四半期連結累計期間の売上総利益は計画値を下回りました。」
電力調達価格の変動リスクについて、平成29年12月に想定外の価格高騰が発生し、売上総利益が計画値を下回ったと記載している。 - FY2017初出有価証券報告書
「また、電気事業法および関連法規制を遵守すべく、法規制改正等の早期の情報収集に努め、約款類の整備、事業実施体制の拡充、適正な運用を図り、天候、燃料費の変動、原子力発電所の動静、電力政策・法規制の変化等、電力の調達価格に影響を与えるような事象に対して適時適切な対応を実施できるよう、情報収集、調達電源の多様化、リスク管理等、体制の構築・維持に努めてまいります。」
天候、燃料費、原子力発電所の動静、電力政策・法規制などが電力調達価格に影響するリスクを挙げ、情報収集、調達電源の多様化、リスク管理で対応するとしている。