大手電力会社等との価格競争による顧客開拓遅延
FY2017-Q2に初出。14回の記載のうち9回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017-Q3。直近の記載はFY2026。
リミックスポイントがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2018年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。21社中8社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに7社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「さらに2030年には、「量的な供給能力確保義務」が課せられることが予定されております。これは、小売電気事業者に「実需給の3年度前に想定需要の5割、1年度前に7割」を「現物電源」で確保することを義務化するもので、これにより小規模事業者は事業継続が困難となる可能性も示唆されております。」
従来の価格競争、非化石証書、容量拠出金による競争・コストリスクに加え、2030年に予定される現物電源の供給能力確保義務が新たに具体化された。 - FY2025悪化有価証券報告書
「エネルギー供給構造高度化法は、一定規模以上の小売電気事業者に対して販売量に応じた非化石証書の調達義務を課しており、2030年には、供給電力の非化石電源比率44%以上という目標を定め、さらに、目標達成の確度を高めるために、国は毎年事業者ごとに中間目標を設定しています。これにより、当社を含む一定規模以上の小売電気事業者は、販売電力量に応じて非化石証書の調達が必要となることから、当社では現在、Non-FIT低圧太陽光発電所の開発を進めているものの、今後、電力小売事業の規模拡大に伴い、非化石証書の調達負担が増加することも考えられます。また、国全体で必要な供給力(発電量)を確保するための、容量市場における容量拠出金の負担もあり、小売電気事業者が事業を継続するためのコストは今後も増加すると想定されます。」
競争環境の説明に、2030年の非化石電源比率44%以上、非化石証書調達負担、容量拠出金による構造的なコスト増加が加わった。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「2025年3月期における当社が負担する容量拠出金概算金額は総額約1,486百万円であり、当中間連結累計期間においては、6か月分の約745百万円が売上原価として計上され、利益を押し下げる要因となりました。」
容量市場に関する将来のコスト増加リスクについて、2024年4月からの制度開始後、6か月分約745百万円の容量拠出金が売上原価として実際に計上され、利益を押し下げた。 - FY2024悪化有価証券報告書
「エネルギー供給構造高度化法は、一定規模以上の小売電気事業者に対して販売量に応じた非化石証書の調達義務を課しており、2030年には、供給電力の非化石電源比率44%以上という目標を定め、さらに、目標達成の確度を高めるために、国は毎年事業者ごとに中間目標を設定しています。再生可能エネルギーによる自社電源を有していない当社にとっては、今後、非化石証書の調達が過大な負担となることも考えられます。また、国全体で必要な供給力(発電量)を確保するための、容量市場における容量拠出金の負担もあり、小売電気事業者が事業を継続するためのコストは今後も増加すると想定されます。」
従来の価格競争・電力価格高騰リスクに加え、非化石証書調達義務及び容量拠出金による構造的なコスト増加リスクを具体化している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「2020年度冬季、2021年度冬季と2期連続で卸電力取引市場の取引価格が異常に高騰しました。今後も燃料価格の高値水準継続などの要因により特に電力需給ひっ迫時に電力取引価格が高騰し又は需要に即した電力量を調達できないなどの懸念があります。」
電力価格高騰が2期連続で発生し、燃料価格高止まりや需給ひっ迫時の調達困難への懸念が拡大した。小売電気事業者の事業停止・撤退や新規契約受付停止にも言及している。 - FY2021悪化有価証券報告書
「また、2050年カーボンニュートラルに向けての「電気事業における低炭素化」の要請、国全体で必要な供給力(発電量)を確保するための、容量市場における容量拠出金の負担の発生など、小売電気事業者が事業を継続するためのコストは今後増加すると想定されます。」
従来の価格競争や取戻し営業に加え、低炭素化対応と容量市場の拠出金負担による小売事業者のコスト増加リスクを記載している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「改正金融商品取引法の施行に伴い、暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引の取扱いについては金融商品取引業者登録が必要となり、当該規制やレバレッジ倍率の引下げ等の市場環境の変化もあり、既存の暗号資産(仮想通貨)交換業者でも暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引から撤退したものも出てきております。」
電力分野の価格競争に加え、暗号資産デリバティブの登録義務、レバレッジ倍率引下げ、既存業者の撤退など、金融分野の競争・規制環境に関するリスクの説明が拡大した。 - FY2019悪化有価証券報告書
「金融関連事業においては、仮想通貨交換業を行うためには「資金決済に関する法律」及び「仮想通貨交換業者に関する内閣府令」に基づく仮想通貨交換業者登録を行う必要があります。2019年3月31日時点で登録仮想通貨交換業者数は19社でありますが、2019年に入り大手資本等による新規登録がなされる一方で、みなし仮想通貨交換業者の事業撤退もあり、業界における選別と淘汰が一気に進む状況にあります。」
電力分野の価格競争に加え、金融分野でも大手資本の参入、事業撤退、規制強化に伴うコスト増加、技術対応の遅れなど競争環境の説明が拡大した。 - FY2018悪化有価証券報告書
「また、需要者が新小売電気事業者にスイッチング(受電者変更)を申し込んだ際に、現小売事業者が当該需要者に対して特別料金の提案や違約金請求の連絡等を行うことによりスイッチングを阻止するという事例(いわゆる「取戻し営業」)も増加しています。」「これらの競争環境により、当社グループのシェアが思うように伸長しない可能性があるばかりでなく、電力仕入価格の上昇と電力販売価格の下落が生じる可能性があります。」
従来の価格競争に加え、取戻し営業、安価なベースロード電源へのアクセス困難、仕入価格上昇・販売価格下落の可能性など、競争リスクの説明が拡大した。 - FY2017再掲有価証券報告書
「原価構造の見直し、代理店開拓等の諸施策に取り組みましたが、大手電力会社や他の新電力等との価格競争の激化、需要家が契約切替について慎重であったことなどから、電力需給契約軒数・契約電力量ともに当初予定どおりには進捗しませんでした。」
電力会社間の価格競争と需要家の切替慎重姿勢が続き、契約軒数・契約電力量が当初予定どおり進まなかったと記載している。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「電力小売事業者間の価格競争の激化、電力需要家の電力受給契約切替に対するマインドの低調等の外部要因に加え、効果的な代理店施策を十分に展開することができなかったこともあり、電力売買事業売上は期初予算に対して大きくショートしました。」
電力小売事業者間の価格競争激化、需要家の切替意欲の低調に加え、効果的な代理店施策を十分に展開できず、電力売買事業売上が期初予算を大きく下回ったと記載している。 - FY2017-Q2顕在化有価証券報告書
「原価構造の見直し、代理店開拓等により営業のまき直しを図るとともに、営業エリアの拡大を進めておりますが、新電力を含む大手電力会社との価格競争により顧客の新規開拓が当初予定どおりに進捗しませんでした。」
新電力を含む大手電力会社との価格競争により、顧客の新規開拓が当初予定どおり進まなかったと記載している。