特定の主要顧客への販売・受託開発依存
FY2018に初出。15回の記載のうち5回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2019。直近の記載はFY2026-H1。
モルフォがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2020年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。92社中29社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに5社。
- FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「しかしながら、当中間連結会計期間の業績におきましては、世界的な半導体価格の高騰に伴う顧客企業の生産調整の影響を受けたスマートデバイス領域でのライセンス需要の落ち込みや、国内の車載産業全体における先行き不透明感を背景とした車載/モビリティ領域での受託開発案件の進捗長期化などから、前年同期比で減収減益となり、連結累計期間における赤字幅が拡大する極めて厳しい状況となっております。」
顧客企業の生産調整に伴うスマートデバイスのライセンス需要減少と、車載受託開発案件の長期化が実際の減収減益・赤字幅拡大として表れている。 - FY2025対処有価証券報告書
「Xiaomi Communications Co., Ltd. 493,659 14.9 589,238 17.5 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 431,200 13.0 421,760 12.5 Motorola Mobility LLC 342,393 10.3 - -」
10%超の主要顧客はXiaomiとソニーセミコンダクタソリューションズの2社となり、合計比率は30.0%となった。前年度のXiaomi・ソニー・Motorolaの合計38.2%から集中度は低下している。 - FY2024悪化有価証券報告書
「Xiaomi Communications Co., Ltd. 493,659 14.9 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 431,200 13.0 Motorola Mobility LLC 342,393 10.3」
10%超の主要顧客が3社となり、販売割合の合計は38.2%となった。前年度に10%を超えたXiaomi・Motorolaの合計21.6%から集中度が上昇し、新たにソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社が加わっている。 - FY2023対処有価証券報告書
「Xiaomi Communications Co., Ltd. 266,422 11.1 Motorola Mobility LLC 251,443 10.5」
10%超の主要顧客はXiaomiとMotorolaの2社で、合計比率は21.6%となった。前年度のDENSO20.5%及びMotorola16.6%の合計37.1%から集中度は低下している。 - FY2022主要顧客構成変化・2社比率上昇有価証券報告書
「株式会社デンソー 409,914 20.5 Motorola Mobility LLC 331,904 16.6」
主要顧客2社の販売割合は合計37.1%となった。前年度の主要3顧客合計43.8%からは低下した一方、デンソーの割合は12.4%から20.5%へ上昇している。 - FY2021集中度低下と収益影響の併存有価証券報告書
「Motorola Mobility LLC 326,595 18.9 株式会社デンソー 214,479 12.4 Huawei Device Co.,Ltd. 85,282 4.9」
主要3顧客の販売割合は合計36.2%となり、前年度の主要3顧客合計43.8%から低下した。一方、主要顧客の端末出荷低迷等によるライセンシング売上の鈍化は継続している。 - FY2021-Q3顕在化有価証券報告書
「主軸事業であるスマートフォン向けソフトウエアのライセンシングにおいては、米中貿易摩擦の影響に伴い当社主要取引先の端末出荷台数が伸び悩んだこと、特定取引先において半導体不足の影響により当社製品が搭載される端末モデルの販売数量が減少したこと、並びに取引先のモバイル事業撤退等に伴い、当社が収受するロイヤリティが減少し、売上が鈍化しております。」
主要取引先の端末出荷低迷、半導体不足による搭載端末販売数量の減少及び取引先のモバイル事業撤退等により、ロイヤリティ収入の減少が実際に発生している。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「主軸事業であるスマートフォン向けソフトウェアのライセンシングにおいては、米中貿易摩擦の影響に伴い当社主要取引先の端末出荷台数が伸び悩んだこと等に起因し、売り上げが鈍化しております。当社グループとしては、スマートフォンカメラの機能を左右する半導体メーカーとの連携を強化するとともに、引き続きグローバルな事業展開を推進してまいります。また、開発収入の領域においては、既存顧客からの車載機器向けが一時的に減少しました。」
主要取引先の端末出荷低迷に伴うライセンシング売上の鈍化に加え、既存顧客からの車載機器向け開発収入の一時減少が記載され、特定顧客・主要事業への依存が業績に引き続き表れている。 - FY2021-Q1悪化有価証券報告書
「主軸事業であるスマートフォン向けソフトウェアのライセンシングにおいては、米中貿易摩擦の影響に伴い当社主要取引先の端末出荷台数が伸び悩んだこと等に起因し、売上が鈍化しております。当社グループとしては、スマートフォンカメラの機能を左右する半導体メーカーとの連携を強化するとともに、引き続きグローバルな事業展開を推進してまいります。」
主要取引先の端末出荷台数の伸び悩みによりスマートフォン向けライセンシング売上が鈍化しており、特定顧客・スマートフォン関連収益への依存が業績に表れている。 - FY2020対処有価証券報告書
「Huawei Device Co.,Ltd. 397,751 19.2 Motorola Mobility LLC 265,523 12.8 株式会社デンソー 245,233 11.8」
主要3顧客の販売割合は、前年度のHuawei 28.2%、Motorola 13.7%、デンソー15.8%からそれぞれ低下した。ただし、特定顧客への依存自体はリスクとして継続している。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「スマートフォン関連ビジネスのみに限らない収益多様化の取り組みが活発化する一方、主軸事業であるスマートフォン向けソフトウェアのライセンシングにおいては事業拡大が鈍化しております。中国子会社の貢献などにより一部リージョンにおいて業績は上向いたものの不足分を十分に補うだけの売上には至っていないことに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う消費者行動の変容によるスマートフォンメーカーの業績下振れ懸念が顕在化しつつあります。受託開発の領域においては、新規案件の獲得を積極的に推進し成果も見えつつありますが、全体として昨年水準には至っておりません。」
収益多様化の取り組みは活発化しているものの、スマートフォン向けライセンス収入の事業拡大鈍化、既存顧客関連の不足、新規受託開発の前年水準未達及びスマートフォンメーカーの業績下振れ懸念が記載され、依存リスクが悪化している。 - FY2020-Q2一部改善も前年水準未達有価証券報告書
「スマートフォン関連ビジネスのみに限らない収益多様化の取り組みが活発化する一方、主軸事業であるスマートフォン向けソフトウェアのライセンシングにおいては、中国子会社の貢献などにより前四半期比でロイヤリティ収入は増加したものの、前四半期における不足分を十分に補うだけの増加には至りませんでした。受託開発においては、新規案件の獲得を積極的に推進し成果も見えつつありますが、全体として昨年水準には至っておりません。」
中国子会社の貢献によるロイヤリティ収入の前四半期比増加や新規受託開発案件の成果が見えつつある一方、前年水準には届かず、主要顧客に関連する収益の不足が継続している。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「主軸事業であるスマートフォン向けソフトウェアのライセンシングにおいて、主に中国主要顧客からのロイヤリティ収入が伸び悩みました。受託開発の領域においては、既存顧客からの車載機器向け開発収入が減少したものの、それを十分に補うだけの新規案件の獲得には至りませんでした。」
中国主要顧客からのロイヤリティ収入の伸び悩み及び既存顧客からの車載向け開発収入の減少が実際に発生し、新規案件でも十分に補えなかったと記載されている。 - FY2019悪化有価証券報告書
「Huawei Device Co.,Ltd. 735,200 28.2 株式会社デンソー 412,812 15.8 Motorola Mobility LLC 356,299 13.7」
主要顧客3社の販売割合が記載され、Huawei Device Co.,Ltd.の割合は前年度の24.8%から28.2%へ上昇している。特定顧客への販売・受託開発依存が数値で継続している。 - FY2018初出有価証券報告書
「当社グループは、当社グループ製品の顧客に対する販売および開発業務の受託の多くを特定の主要顧客に依存しております。」
スマートフォン市場への依存とは別に、製品販売及び開発受託の多くを特定の主要顧客に依存するリスクを初めて独立して記載している。販売実績ではHuawei Device Co.,Ltd.24.8%、株式会社デンソー16.4%、Motorola Mobility LLC11.7%を占めている。