顧客の信用リスクと貸倒引当金の不確実性
FY2024-Q3に初出。7回の記載のうち2回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2024。直近の記載はFY2026。
サイボーがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。13社中4社が悪化側に。
直近の記載が「再定義」なのは、ほかに0社。
- FY2026顧客向け棚卸資産の評価リスクを追加有価証券報告書
「さらに、当該取引先向けに仕入れた棚卸資産についても、新たな販路が見いだせず評価損を計上するリスクがあります。これらの影響は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。」
従来の顧客信用悪化・貸倒引当金の見積りリスクに加え、特定取引先向け棚卸資産の販路喪失・評価損リスクを明示した。当期には棚卸資産評価損48,341千円を計上している。 - 2026-05-14対処決算
「これは主に現金及び預金や商品及び製品の減少、有形固定資産の減価償却が進んだこと等により減少したものの、土地の取得や投資有価証券が株価上昇により増加したこと等によるものであります。」
貸倒引当金は前期末609,149千円から553,817千円へ減少し、顧客信用リスクの実績面は前期から緩和した。 - FY2026-H1貸倒引当金残高が減少有価証券報告書
「営業活動の結果、得られた資金は前中間連結会計期間に比べ50百万円減少して907百万円となりました。これは主に仕入債務が増加したものの、貸倒引当金の減少や、売上債権の増加があったこと等によるものであります。」
貸倒引当金の減少が営業キャッシュ・フローの説明に記載された。貸借対照表上の貸倒引当金は前期末609,149千円から553,924千円へ減少している。 - FY2025悪化有価証券報告書
「当連結会計年度末において、特定の取引先に対する債権全額に対して貸倒引当金を計上しております。」
特定取引先向け債権への貸倒引当金は前期の約218百万円から約609百万円へ増加し、棚卸資産評価リスクも明示された。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「この結果、繊維事業の売上高は2,844百万円(前年同期比12.9%減)となり、取引先に対する貸倒引当金を計上したこともあり営業損失は15百万円(前年同期は101百万円の営業利益)となりました。」
顧客信用リスクが引き続き損益に表れ、取引先に対する貸倒引当金を計上した。貸倒引当金残高は前期末218,033千円から332,024千円へ増加し、当中間期の増減額は113,991千円となった。 - FY2024顕在化有価証券報告書
「この結果、繊維事業の売上高は6,755百万円(前期比26.6%増)となりましたが、取引先に対する貸倒引当金を計上したことなどから営業損失は19百万円(前期は13百万円の営業利益)となりました。」
顧客信用リスクに関連して、取引先に対する貸倒引当金を計上し、貸倒引当金繰入額は216,099千円となった。信用リスクが実際の損益要因として表れた。 - FY2024-Q3初出有価証券報告書
「当社グループは、「与信管理規程」に従い取引先ごとの残高管理及び期日管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制をとっております。しかしながら、経営基盤が脆弱な顧客においては、経済情勢の変化により急速に経営状況が悪化することが考えられます。このような事態が発生した場合、貸倒引当金の計上が必要となります。また、貸倒引当金は見積りにより計上していることから、実際の貸倒損失と乖離する可能性があります。これらの影響は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。」
顧客ごとの残高・期日管理と信用状況の定期把握を行う一方、顧客の経営悪化による貸倒れ、貸倒引当金の計上、および見積額と実際の貸倒損失との乖離を新たな主要リスクとして記載した。