大型LNG案件の巨額投資・長期回収・工程遅延
FY2016に初出。33回の記載のうち22回が「対処」で、最初の「対処」はFY2017-Q2。直近の記載はFY2025。
INPEXがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2025年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より3年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。12社中6社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに4社。
- FY2025再掲有価証券報告書
「このため、探鉱及び開発投資から生産及び販売による資金の回収までには10年以上の長い期間を要することになります。中でも、大型LNGプロジェクトの開発には巨額な投資が必要であり、経済金融情勢の変化によっては資金調達の内容に影響を及ぼす可能性があります。」
大型LNG案件の長期・巨額投資、資金調達、許認可・資機材市況・油ガス価等による工程遅延及び経済性悪化のリスクが継続開示された。 - 2026-03-19顕在化株主総会
「陸上LNG施設の立ち上げ過程において若干の遅れがありましたが、11月初旬よりフルレートでの生産を再開しています。」
イクシスで立ち上げ過程の遅れが発生した一方、11月初旬からフルレート生産を再開したと記載された。 - FY2024悪化有価証券報告書
「イクシスLNGプロジェクトに関する非金融資産についてもインフレ等によるコストの増加に伴う減損の兆候は認められたものの、使用価値が帳簿価額を上回ったため減損損失を認識しておりません。」
イクシスでは減損損失は認識されなかったものの、インフレ等によるコスト増加に伴う減損兆候が認められ、大型LNG案件のコスト・収益性リスクが示された。 - FY2023対処有価証券報告書
「当社は、共同支配企業と金融機関との取引に対して保証を行っております。保証金額は、移行日時点、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ390,634百万円、114,594百万円及び112,071百万円であります。」
共同支配企業等に対する保証残高は前年度の1,145億94百万円から1,120億71百万円へ減少し、保証エクスポージャーが小幅に縮小した。 - FY2023-Q3対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 77,712 Ichthys LNG Pty Ltd 40,610 Tangguh Trustee※ 33,611 Tangguh Trustee※ 33,693 Clusius C.V. 1,008 PT Supreme Energy Sumatera 1,443 Oceanic Breeze LNG Transport S.A. 963 Clusius C.V. 1,176 Q10 Offshore Wind B.V. 739 Oceanic Breeze LNG Transport S.A. 1,082 Sarulla Geothermal Operation Joint Operation Contractor Group 305 Q10 Offshore Wind B.V. 825 小安地熱㈱ 253 Sarulla Geothermal Operation Joint Operation Contractor Group 789 妙高グリーンエナジー㈱ 35 小安地熱㈱ 391 従業員(住宅資金借入) 3 妙高グリーンエナジー㈱ 35 Enel Green Power Australia Pty Ltd 2 従業員(住宅資金借入) 0 合計 114,633 合計 80,050」
債務保証等の合計額は2022年12月末の1,146億33百万円から2023年9月末の800億50百万円へ減少し、イクシスLNG Pty Ltdに対する保証も777億12百万円から406億10百万円へ減少した。大型LNG案件に係る保証エクスポージャーが縮小した。 - FY2023-Q2悪化有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等 Ichthys LNG Pty Ltd 77,712 Ichthys LNG Pty Ltd 78,728 Tangguh Trustee※ 33,611 Tangguh Trustee※ 34,868 合計 114,633 合計 119,814」
債務保証等の残高は2022年12月末の1,146億33百万円から2023年6月末の1,198億14百万円へ増加し、イクシスLNG Pty Ltdに対する保証も777億12百万円から787億28百万円へ増加した。大型LNG案件等の保証エクスポージャーが前年度末比で拡大した。 - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 77,712 Ichthys LNG Pty Ltd 39,102 合計 114,633 合計 76,695」
大型LNG案件等に係る債務保証残高は2022年12月末の1,146億33百万円から2023年3月末の766億95百万円へ、イクシスLNG Pty Ltd分も777億12百万円から391億2百万円へ減少した。保証エクスポージャーがさらに縮小した。 - FY2022対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 356,450 Ichthys LNG Pty Ltd 77,712 合計 390,873 合計 114,633」
大型LNG案件等に係る債務保証残高は前年度末の3,908億73百万円から1,146億33百万円へ、イクシスLNG分は3,564億50百万円から777億12百万円へ大幅に減少した。保証エクスポージャーは低減したが、保証自体は残っている。 - FY2022-Q3対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 356,450 Ichthys LNG Pty Ltd 38,228 Tangguh Trustee※ 33,345 Tangguh Trustee※ 36,678 合計 390,873 合計 78,156」
債務保証等の合計額は2021年12月末の3,908億73百万円から2022年9月末の781億56百万円へ減少し、イクシスLNG Pty Ltdに対する保証も3,564億50百万円から382億28百万円へ大幅に減少した。大型LNG案件の保証エクスポージャーが大きく縮小した。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 356,450 Ichthys LNG Pty Ltd 72,169 合計 390,873 合計 112,130」
債務保証等の合計額は2021年12月末の3,908億73百万円から2022年6月末の1,121億30百万円へ、イクシスLNG Pty Ltd分も3,564億50百万円から721億69百万円へ減少し、保証エクスポージャーが大幅に縮小した。 - FY2022-Q1対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 356,450 Ichthys LNG Pty Ltd 343,060 Tangguh Trustee※ 33,345 Tangguh Trustee※ 32,550 合計 390,873 合計 378,838」
債務保証等の合計額は2021年12月末の390,873百万円から2022年3月末の378,838百万円へ、イクシスLNG Pty Ltd分も356,450百万円から343,060百万円へ減少し、保証エクスポージャーが縮小した。ただし保証自体は残っている。 - FY2021悪化有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 311,386 Ichthys LNG Pty Ltd 356,450 合計 344,690 合計 390,873」
イクシスLNG等に係る債務保証残高は前年度末の344,690百万円から390,873百万円へ、イクシスLNG Pty Ltd分は311,386百万円から356,450百万円へ増加し、保証エクスポージャーが拡大した。 - FY2021-Q3対処有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等 Ichthys LNG Pty Ltd 311,386 Ichthys LNG Pty Ltd 318,284 Tangguh Trustee※ 31,142 Tangguh Trustee※ 32,455 Japan Canada Oil Sands Limited 1,397 カナダオイルサンド㈱ 229 Oceanic Breeze LNG Transport S.A. 755 Oceanic Breeze LNG Transport S.A. 816 従業員(住宅資金借入) 9 従業員(住宅資金借入) 4 合計 344,690 合計 351,790」
債務保証等の合計額は前四半期末の386,268百万円から351,790百万円へ減少し、Ichthys LNG Pty Ltdに対する保証も351,942百万円から318,284百万円へ減少した。一方、2020年12月末との比較では合計額・イクシス保証額とも増加しており、保証エクスポージャーは残存している。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等 Ichthys LNG Pty Ltd 311,386 Ichthys LNG Pty Ltd 351,942 合計 344,690 合計 386,268」
債務保証等の合計額は2020年12月末の3,446億90百万円から2021年6月末の3,862億68百万円へ増加し、Ichthys LNG Pty Ltdに対する保証も3,113億86百万円から3,519億42百万円へ増加した。大型LNG案件に係る保証エクスポージャーが拡大した。 - FY2021-Q1対処有価証券報告書
「Ichthys LNG Pty Ltd 311,386 Ichthys LNG Pty Ltd 305,223」
イクシスLNGプロジェクトに係る債務保証額は、2020年12月末の3,113億86百万円から2021年3月末の3,052億23百万円へ減少し、保証エクスポージャーがさらに縮小した。 - FY2020対処有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等」
債務保証等の合計額は前連結会計年度末の6,308億79百万円から3,446億90百万円へ、Ichthys LNG Pty Ltdに対する保証は5,986億76百万円から3,113億86百万円へ減少した。大型LNG案件の保証エクスポージャーは引き続き縮小した。 - FY2020-Q3対処有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等」
大型LNG案件に関連する債務保証等の合計額は前連結会計年度末の6,308億79百万円から3,311億68百万円へ、Ichthys LNG Pty Ltdに対する保証は5,986億76百万円から2,965億84百万円へ減少し、保証エクスポージャーが大幅に縮小した。 - FY2020-Q2対処有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等」
前連結会計年度末から当第2四半期会計期間末にかけて保証額がさらに減少し、大型LNG案件に係る保証エクスポージャーは低減している。ただし、保証自体は残っている。 - FY2020-Q2対処有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等」
債務保証等の合計額は前連結会計年度末の6,308億79百万円から当第2四半期会計期間末の5,710億90百万円へ減少し、Ichthys LNG Pty Ltdに対する保証も5,986億76百万円から5,374億79百万円へ減少した。保証エクスポージャーは引き続き縮小している。 - FY2020-Q1対処有価証券報告書
「銀行借入等に対する債務保証等」
債務保証等の合計額は前連結会計年度末の6,308億79百万円から5,807億95百万円へ減少し、Ichthys LNG Pty Ltdに対する保証も5,986億76百万円から5,465億36百万円へ減少した。保証エクスポージャーは縮小したが、保証自体は残っている。 - FY2019対処有価証券報告書
「探鉱及び開発投資から生産及び販売による資金の回収までには10年以上の長い期間を要することになります。中でも、大型LNGプロジェクトの開発には巨額な投資が必要であり、経済金融情勢の変化によっては資金調達の内容に影響を及ぼす可能性があります。」
大型LNG案件に関する長期・巨額投資リスクは引き続き開示される一方、イクシスの完工保証は2019年12月20日付で終了し、保証エクスポージャーは一段と低減した。 - FY2019-Q3対処有価証券報告書
「当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスLNGプロジェクトの完工保証負担額は、前連結会計年度末の845,999百万円から当第2四半期連結会計期間末の768,995百万円へ減少した。完工保証自体は残っているが、保証エクスポージャーは縮小した。 - FY2019-Q2対処有価証券報告書
「当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスLNGプロジェクトの完工保証負担額は、前連結会計年度末の8,459億99百万円から当第1四半期末の7,568億71百万円へ減少した。完工保証は残っているが、保証エクスポージャーは縮小した。 - FY2018-Q4対処有価証券報告書
「当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスLNGプロジェクトの完工保証負担額は、前連結会計年度末の8,575億30百万円から当第3四半期連結会計期間末には7,687億79百万円へ減少し、保証エクスポージャーが縮小した。ただし、完工保証自体は残っている。 - FY2018-Q3悪化有価証券報告書
「保証負担額(当社分)」
イクシスLNGプロジェクトの完工保証負担額は、前連結会計年度末の857,530百万円から平成30年9月30日には861,453百万円へ3,923百万円増加した。主要施設の試運転完了後も完工保証エクスポージャーは残り、前回の年次開示から増加している。 - FY2018-Q2対処有価証券報告書
「イクシスLNGプロジェクトファイナンスに関連して、他のプロジェクトパートナーとともに権益比率に応じてプロジェクトの完工までの債務保証をレンダーに差し入れております。当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスの完工保証負担額は、前連結会計年度末の857,530百万円から当第1四半期末には826,453百万円へ減少した。完工保証エクスポージャーは低減したが、保証自体は残っている。 - FY2018対処有価証券報告書
「保証負担額(当社分)」
イクシスの主要施設の試運転完了に加え、完工保証負担額が前期末903,862百万円から857,530百万円へ減少した。大型LNG案件の工程・保証エクスポージャーは低減方向だが、完工保証は残っている。 - FY2017-Q4対処有価証券報告書
「当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスLNGプロジェクトの完工保証負担額は、前連結会計年度末の903,862百万円から当第3四半期連結会計期間末には901,766百万円へ減少し、開示された保証エクスポージャーは縮小している。プロジェクト完工を示すものではない。 - FY2017-Q3悪化有価証券報告書
「イクシスLNGプロジェクトファイナンスに関連して、他のプロジェクトパートナーとともに権益比率に応じてプロジェクトの完工までの債務保証をレンダーに差し入れております。当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスの完工保証負担額は、前連結会計年度末の903,862百万円から当第2四半期連結会計期間末には908,735百万円へ増加した。 - FY2017-Q2対処有価証券報告書
「当社分の保証負担額は次のとおりであります。」
イクシスLNGプロジェクトの完工保証負担額は、前連結会計年度末の903,862百万円から当第1四半期連結会計期間末には893,048百万円へ減少し、開示された保証エクスポージャーは縮小している。 - FY2016-Q4悪化有価証券報告書
「イクシスLNGプロジェクトファイナンスに関連して、他のプロジェクトパートナーとともに権益比率に応じてプロジェクトの完工までの債務保証をレンダーに差し入れております。」
イクシスの完工保証負担額が前連結会計年度の901,540百万円から当第3四半期連結会計期間末には929,274百万円へ増加しており、保証によるエクスポージャーが拡大している。プロジェクト上の損失発生そのものを示す記載ではない。 - FY2016-Q3再掲有価証券報告書
「イクシスLNGプロジェクトファイナンスに関連して、他のプロジェクトパートナーとともに権益比率に応じてプロジェクトの完工までの債務保証をレンダーに差し入れております。」
大型LNG案件について、プロジェクト完工までの債務保証が継続している。当社分の完工保証負担額は812,661百万円、イクシス開発資金借入に対する保証は506,197百万円である。 - FY2016初出有価証券報告書
「探鉱及び開発投資から生産及び販売による資金の回収までには10年以上の長い期間を要することになります。中でも、当社が現在推進しているイクシス等の大型LNGプロジェクトの開発には巨額な投資が必要であり、経済金融情勢の変化によっては資金調達の内容に影響を及ぼす可能性があります。」
イクシスについて生産開始スケジュールの見直しがあったと記載されており、長期・巨額案件に伴う工程・資金リスクが具体化している。