米金利高がドル高を促す一方、日銀の利上げが円高につながるかを巡る議論のもと、今後半年のドル円は150円台後半で推移する可能性が高いと、日立総合計画研究所の市川雄介氏が独自モデルで示した。
7月末の円買い介入以降、日米金利をめぐる注目は米金利の高止まりと日本の実質金利次第に移った。米国は来春まで緩やかな利上げを継続し長短金利が高止まりする見込みで、エネルギー価格の下落見通しは立ちにくい。日銀の利上げは四半期に1度程度へ加速する可能性があるが、実質金利がプラス転換する時期は来年半ば以降になるとの見通し。
模型推計では米金利の上昇がドル高・円安要因となる一方、日本の金利変動は実質金利がプラスでない限り為替に有意な影響を与えないとされた。今後は米金利動向と日本の実質金利がプラスに転じる時期が、ドル円の動きを左右するとされる。
来春ごろまで米金利は高止まりが見込まれ、日銀の利上げは年間で一定程度加速する見込み。これにより少なくとも今後半年間は円安圧力が強い可能性が高く、実際の推計値は9月末時点で1ドル170円台とされるが、日米当局が160円超の円安を許容しないとみられ実際には150円台後半で推移すると予想される。米金利の一服と日本の実質金利プラス転化が進む局面で円高へ転じる可能性もある。
来年末には1ドル=140円台半ばを想定する一方、円高のリスクとして中東情勢の動向や日銀人事・政権の利上げ姿勢次第で、円高転換が消える可能性もある。総じて、不確実性は高い局面が続くとみられる。