日銀の物価上昇率が公式の2%に到達したことが指摘され、今後はこの水準を安定させる方向で政策の運用を続けるべきだとされている。
社説は、日銀の金融政策が長年の課題としていた物価上昇率2%到達を事実として認め、到達までに14年近くを要した点を整理する。物価を押し上げる金融緩和の局面から、安定させる局面へ移行する可能性が示唆されている。
基調的な物価上昇率を日銀は重視しており、生鮮食品の価格変動や政府の物価対策の影響を受けやすい総務省の消費者物価指数と異なり、日銀は独自推計を用いている。ここ数年は物価が2%を超える時期があっても、基調的には達していないと判断されてきた。
今後の政策運用として、物価の安定と賃金上昇の好循環を目指すべきだとされ、植田和男総裁は記者会見で「2%程度の水準で安定させることが重要」と語った。外的要因が大きい現状のインフレ圧力を踏まえ、追加の利上げの可能性にも言及している。
一方で物価高は国民の生活に影響を及ぼしており、日銀だけでなく政府の政策も問われると指摘される。物価と景気の双方に配慮した適切な時機での政策運用が求められるとの認識が示されている。