日米協調介入後も円安圧力が続く中、介入の規模と市場の反応をめぐって要因が複数浮かぶ。金利差や財政・中東情勢などが円安を支える背景となっている。
ブルームバーグが伝えるところによると、日本政府と日銀は8月に月次で過去最大の円買い介入を実施し、総額は約15兆3993億円に達した。また、4月末・5月初・6月にも合わせて約11兆円超の介入が行われている。市場関係者は7月下旬に一時164円前後まで円高が進んだ後、協調介入の効果で一時的に水準を戻したものの、現在は159円台まで押し戻されていると指摘する。
円安の背景としては、米国などとの金利差が大きく影響している。日銀の政策金利は高水準にある一方、世界的にはなお低く、投資家は低コストで円を借りて高利回り資産へ移行しやすい。加えて財政赤字と債務残高の高水準、原油高での輸入コスト増が家計を圧迫することも円安を後押しする要因として挙げられる。
中東情勢の長期化に伴う世界的なインフレ圧力の高まりや、米国の円安懸念発言・介入方針の強化も市場の警戒感を高めている。米財務省が協調介入時にユーロ売り・円買いを実施したと報じられ、日米がさらなる協調介入を辞さない姿勢を示していることも、相場の動揺を招く要因となっている。
介入の効果は短期的には円の動きを動かすが、長期的なトレンド転換には経済ファンダメンタルズの改善が必要とみられる。財務省は外貨準備の拡充を背景に介入余力を保有し、今後のタイミング次第では追加介入の可能性もあるとの見方がある。