総務省が発表した東京23区部の9月コアCPIは前年同月比2.7%と急伸。コアコアは3.0%に加速、日銀の追加利上げ観測が強まった。
総務省が発表した9月の東京都区部の消費者物価指数(CPI・中旬速報値)は、生鮮食品を除く総合横軸で前年比2.7%上昇と速報。市場予想の2.4%を上回り、8月の1.8%から上昇幅を0.9ポイント拡大。加えてコアコアCPIは前年比3.0%へ加速し、これまでで3%台へ乗せるのは2025年8月以来となる。総合指数も前月比で伸び、25年11月以来の高水準を示した。
上昇の要因として、東京都の水道基本料金無償化や第一子の保育料無償化といった政策要因による物価押し下げ効果の剥落が指摘されるほか、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー・原材料コストの上昇分を企業が販売価格へ転嫁する動きが強まっていると説明されている。取引所の数字は卸売物価の上昇も影響しているという見方がある。
都区部の中旬速報値は全国の物価動向を先取りする先行指標とされ、日銀が今月末に開く金融政策決定会合で示す新たな物価見通しの判断材料になる可能性がある。日銀は物価安定目標を2%としているが、賃金と物価の好循環が強まるかどうかを慎重に見極める姿勢を崩していない。
燃油補助金が一部コアCPIを抑える要因であったものの、直近では卸売物価の上昇が顕著となっている。中東の衝突激化や円安の進行、AI関連投資の活発化に伴う需要増が企業の仕入れコストを押し上げ、価格転嫁圧力を強めているという見方が広がっている。