環境規制強化による対応負担
FY2017に初出。7回の記載のうち2回が「前進」で、最初の「前進」はFY2024。直近の記載はFY2026。
ヤマトホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2026年。42社中10社が悪化側に。
直近の記載が「その他」なのは、ほかに3社。
- FY2026気候リスク財務影響試算を更新有価証券報告書
「炭素税が本格導入・増税された場合、車両の稼働や大型拠点の操業等に伴う排出が課税対象となり、税負担が増える可能性があります。2030年の炭素税価格を140USドル/tCO2、2050年の価格を250USドル/tCO2と仮定した場合、2030年には156億円、2050年には279億円と試算しました(1.5℃シナリオ。対策なしの場合の金額)。」
炭素税による財務影響の試算を更新し、2030年156億円、2050年279億円と開示した。 - FY2025前進有価証券報告書
「異常気象による収益の減少や施設・設備の修理費用について事業インパクトを試算した結果、2030年には19億円、2050年には38億円と算出しました。」
気候変動リスクについて、炭素税影響に加えて異常気象・災害による2030年19億円、2050年38億円の財務影響を試算した。洪水についても49拠点を対象に2030年4億円、2050年4.3億円の年間影響を算出した。 - FY2024前進有価証券報告書
「炭素税が本格導入された際の精算に関わる2030年、2050年の事業インパクトを算出しました。2030年は炭素税価格を140ドル/t、2050年は250ドル/tと想定し費用増加影響を試算した結果、2030年には157億円、2050年には281億円と算出しました。」
気候変動リスクについて、炭素税価格を仮定した2030年・2050年の財務影響試算を初めて具体的に開示した。 - FY2022悪化有価証券報告書
「また、生活者の環境に配慮した消費意識や、顧客企業のサプライチェーン全体での温室効果ガス(GHG)排出量削減に向けた要請が高まる中、期待される低炭素輸送に対応できない場合、お客様の支持が低下することなどにより営業収益が減少し、ヤマトグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。加えて、低炭素社会への移行が進まない場合、長期的な影響として、自然災害の激甚化や頻度上昇による社員や施設の被災、道路寸断、電力・燃料供給停止などにより頻繁に事業活動が停止し、ヤマトグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。」
従来のGHG規制・炭素税等の移行リスクに加え、低炭素輸送に対応できない場合の顧客支持低下と、移行遅延に伴う自然災害激甚化・事業停止の物理的影響を明示した。 - FY2021再定義有価証券報告書
「気候変動をはじめとした地球規模の環境問題がさらに深刻化し、温室効果ガス(GHG)の排出規制や削減義務の強化、炭素税の引き上げ等がされる場合、低炭素車両の導入や設備改修などの費用が増加し、ヤマトグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。」
環境規制リスクを、従来の環境規制一般から、GHG排出規制・削減義務・炭素税と低炭素投資費用を含む気候変動移行リスクとして整理し直した。 - FY2019再掲有価証券報告書
「ヤマトグループは低公害車の導入やエコドライブの推進等、環境対策を自主的に進めておりますが、当社の想定を上回る環境規制が実施された場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。」
低公害車・エコドライブを進める一方、想定を超える環境規制による業績影響のリスクを継続している。 - FY2017初出有価証券報告書
「ヤマトグループは低公害車の導入やエコドライブの推進等、環境対策を自主的に進めておりますが、当社の想定を上回る環境規制が実施された場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。」
低公害車・エコドライブを進める一方、想定を超える環境規制による業績影響をリスクとして記載した。