法令違反と内部統制不全
FY2017に初出。8回の記載のうち5回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2020。直近の記載はFY2026。
イオンフィナンシャルサービスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2025年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。33社中6社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに9社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「当社及び当社グループのリスク管理、コンプライアンス等のガバナンス強化を最重要課題と認識し、本中期経営計画では、コーポレート・ガバナンスの強化を、企業成長を下支えする前提条件と位置づけ、強固なコーポレート・ガバナンスの実現による「安全・安心No.1」を確立してまいります。」
過年度決算修正や子会社への業務改善命令等を踏まえ、内部統制不全への対応を「安全・安心No.1」とする新計画の最重要課題に位置づけた。 - 2026-05-08顕在化株主総会
「当事業年度において、当社の連結子会社となったベトナムのファイナンス会社に関し、PMI 推進の過程で持分取得前の不適切な会計処理が行われていた事実が明らかになった事案を踏まえ、全社的な内部統制(リスク評価)および決算・財務報告プロセスの一部に整備および運用面の不備が、開示すべき重要な不備に該当すると判断し、2025 年 7 月 31 日に、関東財務局長へ訂正内部統制報告書を提出致しました。」
ベトナム子会社に関する不適切な会計処理を契機として、全社的な内部統制および決算・財務報告プロセスの重要な不備を認識した事実を記載している。 - FY2025顕在化有価証券報告書
「イオン銀行は、2024年12月26日に金融庁よりマネー・ローンダリング及びテロ資金供与管理態勢に関し、業務改善命令を受けました。」
イオン銀行のAML/CFT管理態勢について金融庁の業務改善命令が発出され、業務改善計画の提出・進捗報告と管理態勢強化が行われている。 - FY2024対処有価証券報告書
「当社は、同社のガバナンス体制の再構築及び管理・監督を強化するとともに、外部専門家との連携を深め定期的に業務改善計画に基づく取組事項について意見をいただき、同社の内部統制システム再構築に向け着実に改善を図りました。」
業務改善命令を受けたイオンプロダクトファイナンスについて、ガバナンス体制再構築、管理・監督強化、外部専門家との連携により着実に改善を図ったと記載している。 - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「なお、子会社のイオンプロダクトファイナンス株式会社は、2022年4月15日に関東経済産業局より、割賦販売法に基づく業務改善命令を受け、6月に業務改善報告書を提出しました。当社は、今回の処分を厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、当社グループ全体における法令遵守の強化及び再発防止の徹底に取り組んでまいります。」
業務改善命令後に業務改善報告書を提出し、グループ全体の法令遵守強化と再発防止に取り組んでいる。問題が解消したとは記載していない。 - FY2022顕在化有価証券報告書
「今回の処分を厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、再発防止に向けて、同社の経営体制の刷新を図り、業務運営体制の根本的な見直しによるコンプライアンス体制の再構築を実践し、お客さまの利益保護と法令遵守の徹底に取り組んでまいります。」
子会社への業務改善命令を受け、法令違反・内部統制不全が実際に発生した事象として、再発防止と体制再構築を記載している。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「当社はこれらの事態を重く受け止め、真摯に反省するとともに、改めてお客さま第一の経営理念に立ち返り、グループを挙げて再発防止策の構築、内部統制の強化に取り組んでまいります。」
不適切会計、個人情報取扱いへの行政指導、広告表示への措置命令を受け、法令遵守・内部統制上のリスクが実際に発生したと記載している。 - FY2017初出有価証券報告書
「当社グループは、法令等諸規制が遵守されるよう役職員に対するコンプライアンスの徹底等を行っておりますが、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限りません。法令違反等が発生した場合、行政処分や当社グループへの信頼が損なわれる等により、当社グループの業務運営や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。」
コンプライアンス施策が十分に機能せず法令違反が発生するリスクを、対策の存在とは別に明示している。