原油高・円安・物価高による国内経済の下押し
FY2023-Q2に初出。7回の記載のうち3回が「再掲」。直近の記載はFY2026。
岩手銀行がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2024年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より2年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。34社中23社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに35社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「当行グループを取り巻く経営環境は、持続的な金利上昇と預金調達における競争激化が同時に進行しており、近年にない局面にあります。また、物価上昇やエネルギー価格の高騰、人手不足等を背景とした地域企業の事業運営への影響やAI・デジタル技術の進展などから、かつてない不確実性に直面しております。」
従来の物価高・エネルギー価格高騰リスクに、持続的な金利上昇、預金獲得競争、人手不足、AI・デジタル技術進展による不確実性を加えている。 - FY2026-H1悪化有価証券報告書
「企業景況感は改善の動きがみられるものの、コスト高と人手不足、外部環境の不確実性を意識した慎重姿勢が続きました。」
コスト高、人手不足、外部環境の不確実性が企業の慎重姿勢につながっていると記載しており、物価・コスト上昇による国内経済下押しのリスクを引き続き示している。 - FY2024悪化有価証券報告書
「現在の地域金融機関を取り巻く環境は、低金利の長期化により預金と貸出を主体とする従来のビジネスモデルが先細りしていることに加え、異業種からの参入やネット銀行の拡大など、変化への対応が求められる状況にあります。また、気候変動への取り組みがグローバル化しているほか、地政学リスクの高まりに起因したエネルギーや原材料の価格高騰、キャッシュレスの進展やAIをはじめとした新技術の発展など、環境は目まぐるしく変動し予測が困難となっています。」
従来の物価・原材料価格上昇リスクに加え、地政学リスクの高まりをエネルギー・原材料価格高騰の要因として明示した。 - FY2024-Q2再掲有価証券報告書
「2023年度上期の国内経済につきましては、依然として続く物価高や実質賃金の伸び悩みなどから個人消費が弱い足取りとなり、設備投資も横ばいの動きとなったものの、住宅などが増加したほか輸出もプラス基調となるなど、全体として緩やかな回復の動きとなりました。」
物価高と実質賃金の伸び悩みが個人消費の弱さにつながる状況を引き続き記載している。一方で住宅・輸出の改善による緩やかな回復も併記している。 - FY2023再掲有価証券報告書
「また、気候変動への取組みがグローバル化しているほか、食料や燃料、資材などの価格高騰、キャッシュレスの進展やAIをはじめとした新技術の発展など、環境は目まぐるしく変動し予測が困難となっています。」
原材料価格高騰等による国内経済の下押しリスクを引き続き認識しつつ、気候変動、キャッシュレス、AIなど環境変化の範囲を広く捉えている。 - FY2023-Q3再掲有価証券報告書
「2022年度第3四半期の経済状況は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直しの動きとなりました。」
資源高の影響が残る一方、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進み、国内経済は持ち直しの動きとなったと記載している。 - FY2023-Q2初出有価証券報告書
「しかし、原油価格の高止まりと円安傾向などを要因に物価高が継続しているほか、7月中旬から8月下旬にかけては国内の同ウイルス新規陽性者数が再び増加傾向となるなど、企業収益の圧迫や個人消費の下押しにつながる状況が継続し、国内経済は一進一退の弱い動きとなりました。」
原油価格の高止まり、円安傾向、物価高が企業収益の圧迫や個人消費の下押しにつながる国内経済上のリスクとして、既存の輸出環境悪化テーマとは別に記載された。