財務制限条項抵触による担保提供と資金調達制約
FY2017に初出。20回の記載のうち6回が「再定義」で、最初の「再定義」はFY2020。直近の記載はFY2026-H1。
三陽商会がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。75社中23社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに28社。
- FY2026-H1対処有価証券報告書
「当中間連結会計期間(2025年8月31日) 該当事項はありません。」
前連結会計年度に記載されていた取引銀行からの借入5,000百万円に対する担保資産について、当中間連結会計期間は該当事項なしと記載している。担保設定の現時点での記載はなくなったが、借入残高自体の消滅までは示していない。 - FY2025-Q1担保対象借入額減少有価証券報告書
「下記資産について、取引銀行との借入(5,000百万円)に対しての根抵当権及び根質権の担保に供しております。」
担保設定の対象となる取引銀行からの借入額は50億円となり、前連結会計年度末に記載された58億円から減少している。担保設定自体は継続している。 - FY2024-Q3再定義有価証券報告書
「下記資産について、取引銀行との借入(5,800百万円)に対しての根抵当権及び根質権の担保に供しております。」
従来記載されていた当座貸越契約を含む資金調達構成から、当第3四半期末は借入58億円に対する現金・不動産等の担保設定を記載している。新たな財務制限条項抵触については記載していない。 - FY2023対処有価証券報告書
「これを支える資金といたしまして、金融機関より68億円の資金調達を行っております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は70億1千4百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は184億1千6百万円となっております。」
借換えを含む金融機関からの68億円の資金調達と、184億1,600万円の現金及び現金同等物を記載している。過去の財務制限条項抵触に伴う資金調達制約への対応が継続している。 - FY2023-Q3対処有価証券報告書
「かかる状況下、当社は2022年11月末時点で、主要金融機関との間で、返済期限が到来した50億円の借入金の借換えを完了しております。」
資金調達制約への対応として、返済期限が到来した50億円の借入金について主要金融機関との借換えを完了したと記載している。 - FY2023-Q2再定義有価証券報告書
「当第2四半期連結会計期間(2022年8月31日) 下記資産について、取引銀行との借入(800百万円)及び当座貸越契約(貸越極度額5,000百万円)に対しての根抵当権及び根質権の担保に供しております。なお、当座貸越契約に対応する借入残高は5,000百万円であります。」
従来の借入・当座貸越の構成から、借入8億円、当座貸越極度額50億円、当座貸越の実行残高50億円という担保付き資金調達の形へ変化している。新たな財務制限条項抵触は記載されていない。 - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「かかる状況下、当社は2022年5月末時点で、金融機関より8億円の長期借入金並びに50億円の短期借入金の借換えを完了しております。」
従来の担保付き借入・当座貸越の枠組みの下で、長期借入金8億円および短期借入金50億円の借換えを完了し、資金調達面の対応が実行済みとなっている。 - FY2022-Q2対処有価証券報告書
「しかしながら、第1四半期会計期間において従来の1年以内返済予定長期借入金28億円に加え、金融機関より30億円の短期借入金の借換えを完了しております。」
従来の1年以内返済予定長期借入金28億円に加え、金融機関から30億円の短期借入金の借換えを完了したと記載している。資金調達制約への対応が実行済みとなっている。 - FY2022-Q1再定義有価証券報告書
「下記資産について、取引銀行との借入(2,800百万円)及び当座貸越契約(貸越極度額4,000百万円)に対しての根抵当権及び根質権の担保に供しております。なお、当座貸越契約に対応する借入残高は3,000百万円であります。」
財務制限条項への新たな抵触ではなく、短期資金の借換えを含む現在の借入・当座貸越契約と、それらに対する不動産・投資有価証券等の担保設定を記載している。従来の抵触対応中心の記載から、借換え後の担保付き資金調達の枠組みへ整理されている。 - FY2021対処有価証券報告書
「当事業年度(2021年2月28日)該当事項はありません。」
従来記載されていた財務制限条項への抵触事項について、当事業年度欄は該当事項なしとなっている。一方、新たな借入・当座貸越契約には担保が設定されている。 - FY2021-Q3再定義有価証券報告書
「下記資産について、取引銀行との借入(3,000百万円)及び当座貸越契約(貸越極度額4,000百万円)に対しての根抵当権及び根質権の担保に供しております。なお、当座貸越契約に対応する借入金は3,000百万円であります。」
従来のシンジケートローン返済後の資金調達枠組みについて、取引銀行からの借入30億円と貸越極度額40億円の当座貸越契約、そのうち30億円の借入実行および不動産・投資有価証券等100億9,800万円の担保提供を記載している。 - FY2021-Q2再定義有価証券報告書
「当社は、コミットメントライン契約に基づき借入を実行しておりましたが、2020年9月30日付けで下記借入金の返済を行いました。」
三陽銀座タワーの譲渡に伴い、2020年3月31日に実行したコミットメントライン借入100億円を9月30日付で返済したと記載している。従来の担保付き借入を返済し、資産売却と新たな借入・担保設定を組み合わせる資金調達の枠組みに変化している。 - FY2020再定義有価証券報告書
「当社は、2020年3月において取引銀行4行とのシンジケートローン契約による借入金(90億円)の返済を行いました。また、運転資金の確保を目的として、2020年3月において以下の借入について借入先と合意し、全て実行しました。」
従来のシンジケートローン90億円を返済した後、複数金融機関から新たな借入・貸越枠を全て実行したことを記載している。一方、新たな借入にも不動産・投資有価証券の担保設定があり、資金調達と担保提供を組み合わせる枠組みに変化している。 - FY2020-Q4再掲有価証券報告書
「当社は、取引銀行4行とシンジケートローン契約の担保に供しております。なお、シンジケートローンに対する借入金残高は9,000百万円であります。」
財務制限条項への抵触に伴う投資有価証券の担保提供と、シンジケートローン借入残高90億円が継続している。 - FY2020-Q2再掲有価証券報告書
「当社は、取引銀行4行とシンジケートローン契約の担保に供しております。なお、シンジケートローンに対する借入金残高は9,000百万円であります。投資有価証券 7,429百万円」
財務制限条項への抵触に伴い、投資有価証券を担保に供している状態とシンジケートローン借入残高9,000百万円を引き続き記載している。 - FY2020-Q1顕在化有価証券報告書
「当社は取引銀行4行とシンジケートローン契約を結んでおります。この契約には、以下の財務制限条項が付されており、前連結会計年度において②に抵触したため、2019年4月12日に当該契約書に従い当社保有投資有価証券の一部(当第1四半期連結会計期間末における帳簿価額8,263百万円)を担保に供しております。」
前期に財務制限条項へ抵触したことに伴い、従来予定とされていた投資有価証券の担保提供が2019年4月12日に実行された。また、シンジケートローンの借入実行残高は90億円となり、契約額全額が実行されている。 - FY2018悪化有価証券報告書
「当連結会計年度において②に抵触したため、当該契約書に従い当社保有投資有価証券の一部(当連結会計年度末における帳簿価額8,639百万円)を担保に供する予定であります。」
既に不動産担保を提供しているコミットメントラインに加え、シンジケートローンについても「2018年度決算期に営業損失を計上しない」という財務制限条項への抵触が発生し、投資有価証券86億3,900万円を担保に供する予定となった。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「前連結会計年度において②に抵触したため、当該契約に従い当社保有不動産の一部(当第2四半期連結会計期間末における帳簿価額6,437百万円)を担保に供しております。」
前連結会計年度に発生した財務制限条項抵触を受け、従来の「担保に供する予定」から、帳簿価額64億3,700万円の不動産を実際に担保に供しているとの記載に変化している。 - FY2019-Q1再掲有価証券報告書
「前連結会計年度において②に抵触したため、当該契約に従い当社保有不動産の一部(当第1四半期連結会計期間末における帳簿価額6,455百万円)を担保に供する予定であります。」
2期連続の経常損失に関する財務制限条項への抵触と、不動産を担保に供する予定であることを引き続き記載している。担保対象不動産の帳簿価額は45億円から64億5,500万円となっている。 - FY2017顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度において②に抵触したため、当該契約に従い当社保有不動産の一部(当連結会計年度末における帳簿価額6,490百万円)を担保に供する予定であります。」
長期借入金契約およびコミットメントライン契約について、2期連続の経常損失に関する財務制限条項への抵触が発生し、帳簿価額64億9,000万円の不動産を担保に供する予定となった。