買収後の事業環境変化・投資回収未達リスク
FY2016に初出。9回の記載のうち3回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018。直近の記載はFY2022。
ウインテストがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より4年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2018年。79社中13社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに100社。
- FY2022再掲有価証券報告書
「買収後における事業環境の変化や想定外の事態の発生等により、買収事業が当初の目標どおりに推移せず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。」
M&Aを成長戦略とする一方、買収後の事業環境変化や想定外の事態による業績影響リスクを継続して記載している。 - FY2021対処有価証券報告書
「当社が半導体検査装置事業に集中する方向に舵を切った結果、同社の統合当初に構想していた、当社技術を生かしたシナジー効果は限定的となりました。」
オランジュについて、買収後の想定シナジーが限定的となった事実を踏まえ、2021年10月21日に全株式を同業事業者へ譲渡した。買収後の投資回収未達リスクは実現したが、事業売却により当該事業への関与を終了している。 - FY2021-Q3顕在化有価証券報告書
「当社が半導体検査装置事業に集中する方向に舵を切った結果、オランジュの統合当初に構想していた、当社技術を生かしたシナジー効果は限定的となりました。」
オランジュについて、統合当初に構想した技術シナジーが限定的となったことが実際に記載され、同社経営陣との協議を経て同業他社への全株式譲渡を実施している。 - FY2020悪化有価証券報告書
「よって、当社グループの連結ベース売上高は、793百万円と増加しましたが、新設した中国子会社の労務費、販管費も加わり営業損失536百万円となり、更に固定資産の減損損失80百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失619百万円を計上しております。」
既存事業・新設中国子会社を含む資産について収益改善可能性が低いと判断した減損を80百万円計上し、買収・新設事業の投資回収未達リスクが継続している。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「半導体検査装置事業及び新エネルギー関連事業関連資産においては、営業活動から生じる損益が継続してマイナスで、今後も収益改善の可能性が低いと判断した資産は、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失として特別損失に計上しております。」
買収・新設後の事業を含む資産について、収益改善可能性が低いと判断して減損を計上している。中国湖北省武漢市の半導体検査装置関連資産では45,897千円の減損損失が発生した。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「なお、山田電音株式会社からの事業の譲受に伴って発生するのれん274,192千円について、現時点で、事業見通しは不透明であり、会計上厳格かつ保守的に見積もることが相当であると判断に至ったため、当該「のれん」の全額を減損損失計上したものです。」
山田電音からの事業譲受け後、事業見通しが不透明であるとして、発生したのれん274,192千円の全額を減損損失として計上した。買収後の事業が取得時に期待した将来の超過収益力を会計上認識しない事象が実際に発生している。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「新エネルギー関連事業関連資産においては、連結子会社であるオランジュ株式会社に関するのれん及び事業用資産について、株式取得時に策定した計画を下回って推移していることから、今後の事業計画の見直しを行った結果、減損損失を認識しました。」
買収後の事業が取得時の計画を下回って推移し、事業計画を見直した結果、オランジュに係るのれん・事業用資産の減損を認識した。 - FY2017再掲有価証券報告書
「買収後における事業環境の変化や想定外の事態の発生等により、買収事業が当初の目標どおりに推移せず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。」
M&Aによる成長戦略を進める一方、買収後の事業環境変化や想定外の事態による投資回収・業績影響リスクを再掲している。 - FY2016初出有価証券報告書
「買収後における事業環境の変化や想定外の事態の発生等により、買収事業が当初の目標どおりに推移せず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。」
成長分野へのM&Aを成長戦略とする一方、買収後に事業が当初目標どおりに進まない場合の業績影響をリスクとして明示している。