米中対立・関税・輸出規制等による地政学リスク
FY2020に初出。9回の記載のうち6回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2021。直近の記載はFY2026。
オムロンがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2020年。同じテーマの他社の中央値(2025年)より5年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。6社中4社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに8社。
- FY2026悪化有価証券報告書
「米国の関税引上げや中国のレアアース等の輸出管理強化をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化、イラン・ウクライナでの紛争等は、企業活動にも大きな影響を与えています。」
地政学リスクについて、米国関税、中国のレアアース輸出管理、先端技術規制、紛争を重点的なリスク要因として具体化した。 - FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「原材料価格の高騰、物流コストの上昇、米国関税政策の影響などによる売上総利益率の低下」
米国関税政策に関する地政学・通商リスクが、上期の売上総利益率低下および営業利益減少として実際に表れた。 - FY2025悪化有価証券報告書
「世界のパワーバランスの多極化が進む中、米国による関税引上げ等の保護主義政策をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化等は、グローバルの経済秩序や国際平和と経済安全保障をめぐる情勢の流動化を加速し、企業活動にも大きな影響を与えています。」
地政学リスクについて、米国の関税引上げ、半導体・AIの技術競争、経済安全保障政策を含む複雑化した環境を明示した。 - FY2024悪化有価証券報告書
「米中関係やロシア・ウクライナ情勢、中東紛争などを巡る各国・地域の政策により、グローバルビジネスの環境は複雑さを増しています。」
地政学リスクについて、米中関係、ロシア・ウクライナ情勢、中東紛争、経済安全保障政策を含む複雑化した環境を重点リスクとして整理した。 - FY2021悪化有価証券報告書
「米中関係をはじめとする国際関係の変化に伴う政策や法規制の変更は事業活動にも大きく影響します。各国の輸出規制、技術移転の制限、関税の引き上げ等により、開発、生産、物流や営業活動が制限を受ける可能性があります。」
地政学リスクをAランクの重点リスクとして位置づけ、輸出規制、技術移転制限、関税等による影響を具体的に管理している。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、厳しい状況が継続しました。新型コロナウイルス感染症の拡大や米中貿易摩擦の継続などによりグローバルに需要が減衰しました。」
米中貿易摩擦の継続が、新型コロナウイルス感染症とともにグローバル需要の減衰をもたらす事業環境として実際に現れている。 - FY2020初出有価証券報告書
「その中で、米中をはじめとする二国間関係や英国のEU離脱などの多国間関係など、国際関係は変化が増えています。関係国の政策や法律の変更、関税の引き上げ、製品供給や技術提供の制限などにより、生産、物流や営業活動が制限を受け、顧客への製品供給に支障をきたす場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。」
米中関係や英国のEU離脱、関税、輸出規制、技術提供制限などを独立した地政学リスクとして記載し、取引形態やサプライチェーンの見直し、複数拠点生産で対応するとしている。