デジタル印刷機事業の拡大停滞・開発遅延リスク
FY2019に初出。7回の記載のうち3回が「対処」で、最初の「対処」はFY2021。直近の記載はFY2026。
小森コーポレーションがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2026年。同じテーマの他社の中央値(2021年)より5年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。22社中3社が悪化側に。
直近の記載が「再定義」なのは、ほかに3社。
- FY2026再定義有価証券報告書
「「J-throne 29」については、量産展開を開始しており、市場浸透の拡大に取り組んでおります。一方で、市場の立ち上がりや顧客の投資動向、競合状況等によっては、当社が想定する成長が実現できない可能性があります。」
DPSのリスクは、従来の開発遅延・市場投入遅れから、J-throne 29の量産展開開始後の市場立ち上がり、顧客投資、競争環境による成長未達リスクへ重点が移っている。 - FY2024対処有価証券報告書
「また、B1サイズの次世代デジタル印刷機「Impremia NS40」については技術課題に対応し、早期市場投入に向けて準備をしております。」
DPS事業の拡大停滞リスクについて、IS29の技術課題克服に加え、NS40も技術課題に対応し早期市場投入の準備段階にあると記載している。 - FY2023対処有価証券報告書
「コニカミノルタ社と共同開発の上で製品展開を行っておりますB2サイズのデジタル印刷機「Impremia IS29」については、初期の技術課題に関して一定の改善が図られ製品の完成度が向上しています。」
DPS事業の拡大停滞リスクについて、IS29は初期の技術課題が改善し製品完成度が向上したと記載している。一方、競合の次世代機開発・新規参入やNS40のさらなる性能向上は引き続き課題としている。 - FY2022悪化有価証券報告書
「DPS(デジタル印刷システム)事業については大型の40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム「Impremia(インプレミア)NS40」の市場投入と事業化に遅延が発生しておりますが、事業計画の見直しを行ってまいります。」
NS40の市場投入・事業化の遅延が実際の経営課題として明示され、DPS事業の拡大停滞・開発遅延リスクが強まった。 - FY2021対処有価証券報告書
「コニカミノルタ社と共同開発したB2サイズの最新鋭のデジタル印刷機を国内外に販売し、B1サイズの次世代デジタル印刷機「Impremia NS40」の販売も開始いたしました。」
DPS事業のリスクとして開発計画遅延等を継続記載する一方、B2機の販売とNS40の販売開始まで進展したことを記載している。 - FY2020再掲有価証券報告書
「しかしながら、デジタル印刷機における競合の技術革新や新規参入、「Impremia NS40」の市場投入の遅れ、印刷会社のニーズの変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。」
DPS事業について、競争、NS40市場投入の遅れ、顧客ニーズ変化による拡大停滞リスクを継続している。 - FY2019初出有価証券報告書
「しかしながら、デジタル印刷機における競合の技術革新や新規参入、B1サイズの次世代デジタル印刷機開発競争における当社の開発進捗遅れ、印刷会社のニーズの変化、デジタル印刷機事業の拡大を阻害する不測の事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が悪影響を受ける可能性があります。」
DPS事業について、競合の技術革新・新規参入、B1サイズ機の開発進捗遅れ、顧客ニーズの変化、不測の事態による事業拡大停滞を独立したリスクとして新たに明示している。