不動産価格の調整リスク
FY2017に初出。9回の記載のうち3回が「再定義」で、最初の「再定義」はFY2018。直近の記載はFY2026。
エスクリプトエナジーがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2018年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より5年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。70社中30社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに45社。
- FY2026再掲有価証券報告書
「当社が保有する不動産は、景気や金利、地価など経済情勢の影響を受けやすく、当社では不動産査定や不動産営業において豊富な経験と高度な専門知識を有する人材が対応しておりますが、不動産市況が当社の予想を超えて、想定以上の資産価値の下落を生じるような事態に及んだ場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。」
景気、金利、地価による保有不動産の資産価値下落リスクと、専門人材による対応方針が継続している。 - FY2025再定義有価証券報告書
「当社が保有する不動産は、景気や金利、地価など経済情勢の影響を受けやすく、当社では不動産査定や不動産営業において豊富な経験と高度な専門知識を有する人材が対応しておりますが、不動産市況が当社の予想を超えて、想定以上の資産価値の下落を生じるような事態に及んだ場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。」
不動産価格の調整や販売用不動産の評価損という従来の説明から、景気・金利・地価による保有不動産の資産価値下落リスクと、不動産査定・営業の対応体制へ記述が整理された。 - FY2024販売用不動産の評価対象額を更新有価証券報告書
「販売用不動産について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を正味売却価額まで減額し、当該減少額を評価損として計上します。」
販売用不動産の評価リスクが継続している。販売用不動産の計上額は414,734千円から351,071千円へ減少し、販売計画・市場環境の変化による評価損可能性も引き続き示されている。 - FY2023販売用不動産の評価損見積りを明示有価証券報告書
「販売用不動産は、取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。経済情勢や市況の悪化等により、見積りの前提条件に変化があった場合、翌連結会計年度以降において評価額が計上される可能性があります。」
従来の不動産市況・価格動向リスクに加え、販売用不動産414,734千円について、正味売却価額の下落時に評価損が発生する会計上の見積りが明示された。 - FY2021悪化有価証券報告書
「不動産業界につきましては、コロナウィルスの影響で価格も落ち込み、感染症防止対策の自粛要請に伴う、対面での営業ができないなど取引も落ち込みましたので、不動産市場の動向を慎重に見極めながら営業活動を行う必要があります。」
従来の価格調整・価格動向への注視に加え、コロナウイルスにより不動産価格と取引が実際に落ち込んだことが通期でも記載されている。 - FY2020悪化有価証券報告書
「不動産業界につきましては、不動産価格は高値圏でのもみ合いが続きましたが、後半になりコロナウィルスの影響で価格も落ち込み、感染症防止対策の自粛要請に伴う、対面での営業ができないなど取引も落ち込みましたので、不動産市場の動向を慎重に見極めながら営業活動を行う必要があります。」
従来の不動産価格調整や価格動向への注視に加え、新型コロナウイルスにより価格・取引が実際に落ち込んだと記載されている。 - FY2019再定義有価証券報告書
「不動産業界につきましては、金利がこれまで同様低い水準で推移していけば全国一律にというわけではありませんが、不動産市況には大きな変動はないものと思われます。しかしながら、投資用不動産等の価格が高騰しているのは主要都市となっていることから、東京オリンピック終了後は価格の動向に注視する必要があります。」
不動産市況は大きく変動しないとの見方を示しつつ、主要都市で高騰する投資用不動産価格と東京オリンピック終了後の価格動向への注視へ、リスクの焦点が移っている。 - FY2018再定義有価証券報告書
「不動産市況には大きな変動はないものと思われます。再開発が活発な都心圏は活気があり、地方のアクセスの良いエリアでも価格の維持または上昇の余地が残されている物件もありますので、今後は価値のある物件とそうではない物件の見極めが重要となってきます。」
前期の価格調整リスク中心の説明から、市況は大きく変動しないとの見方と、物件価値の選別の重要性へと記述の焦点が変わった。 - FY2017初出有価証券報告書
「不動産業界につきましては、不動産価格はこの数年間で金融によって押し上げられているので、今後さらなる価格上昇は見込めず、調整が入っていくものと思われます。」
金融によって押し上げられた不動産価格について、今後の上昇困難と調整をリスクとして記載している。