水産物の相場変動と価格転嫁
FY2023に初出。13回の記載のうち12回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2024-Q1。直近の記載はFY2026。
オカムラ食品工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2023年。同じテーマの他社の中央値(2019年)より4年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。8社中7社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに4社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「いくら、筋子については、北海道秋鮭不漁等による国内材料不足により販売価格相場が上昇、当社のいくら製品も想定を上回る水準での販売単価推移となり、販売額が増加しました。」
魚卵の原料不足・相場上昇は国内加工の販売単価上昇と利益改善につながった一方、海外加工では原料価格上昇と価格転嫁の遅れにより粗利率が低下し、影響が事業別に分化した。 - FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「サーモンハラスの原料不足は継続しており、為替や仕入相場の影響によるハラスを含めた原料価格上昇に対して値上げを実施した結果、製品及び商品の販売量が減少し、加えて価格転嫁が追い付かなかったことから粗利率が低下しました。」
サーモンハラスの原料不足と原料価格上昇が継続し、値上げによる販売量減少と価格転嫁の遅れによる粗利率低下として顕在化した。一方、国内加工では原料不足によりいくら製品の販売単価が想定を上回った。 - FY2025顕在化有価証券報告書
「サーモンハラスに関しては、サーモン価格の高騰に起因して、世界的に原料としての供給不足が継続しています。そのため、当該製品の販売数量は減少しましたが、国内外の旺盛な需要により販売単価を押し上げ利益率は改善しました。」
サーモン価格高騰による原料供給不足が販売数量の減少として現れた一方、需要を背景に販売単価と利益率が改善した。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「長期的にサーモン価格が上昇、高止まりを続けてきた影響で、当社の主力商材であったサーモンハラスに関して世界的に原料としての供給不足が継続しています。」「一方、仕入価格上昇の影響で原価単価が上昇し、利益率は低下しています。」
サーモン原料の世界的な供給不足と仕入価格上昇が実際の販売数量・原価単価・利益率に影響した。 - FY2024顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度においてはサーモンは期末付近で季節変動等からやや低下したものの高値水準を継続し、魚卵は後半では相場が安定しつつありますが期を通じてみると全体的には下降局面を推移しました。加えて、昨今の各種コストの上昇やヒト・モノへの投資拡大の影響もあり、いずれの事業も前連結会計年度より利益率が低下する結果となっています。」
サーモン高値継続、魚卵相場の下降、各種コスト上昇・投資拡大により、通期で全事業の利益率が前期より低下した。 - FY2024-Q3顕在化有価証券報告書
「前連結会計年度はサーモン、魚卵ともに相場上昇局面にありましたが、当第3四半期連結累計期間についてはサーモンは高値継続、魚卵は相場下降局面という状況です。加えて、昨今の各種コストの上昇やヒト・モノへの投資拡大の影響もあって、いずれの事業も利益率は前連結会計年度より縮小する結果となっています。」
サーモン高値と魚卵相場の下降が併存し、コスト上昇や投資拡大も加わって、全事業の利益率が前連結会計年度より縮小した。 - FY2024-Q2顕在化有価証券報告書
「近年、主力製品であるいくら、筋子について相場高騰が続いていましたが、前連結会計年度下期より市中在庫が増加するとともに価格調整局面に入っており、当第2四半期連結累計期間においてもその状況は依然として継続しています。秋シーズンの魚卵新物仕入れにより総平均単価は低下しましたが、同タイムラグによる利益率低下効果の方が大きく、前期比では粗利率が低下しました。」
魚卵相場の価格調整と、原料仕入れ・製品販売のタイムラグによる粗利率低下が継続した。また、サーモン相場高騰局面では十分な価格転嫁が困難となり、利益率低下が続いている。 - FY2024-Q1顕在化有価証券報告書
「近年、主力製品であるいくら、筋子について相場高騰が続いておりましたが、前連結会計年度下期より価格調整局面に入っており、当第1四半期連結累計期間においてもその状況は依然として継続しております。」「生食用サーモンなどでは相場高騰過程で十分な価格転嫁が困難になり利益率は低下しました。」
魚卵相場の価格調整局面と、サーモン相場高騰時の価格転嫁困難による利益率低下が実際の業績状況として記載された。 - FY2023初出有価証券報告書
「特に近年は不安定な世界情勢などを背景に、当社グループの取扱うサーモンや魚卵原料の相場が大幅に上昇をしてきました。今後はその反動減も想定されうる状況にありますので、この相場変動リスクは顕在化しやすい環境下にあると考えられます。」
仕入・販売の相場変動にタイムラグがあるため利益率が変動するとし、タイムリーな情報把握と調達・販売で対応する。