デジタル広告の成長とフリーマガジン広告費の減少
FY2016に初出。21回の記載のうち7回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2018-Q3。直近の記載はFY2026。
中広がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2020年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。26社中14社が悪化側に。
直近の記載が「再定義」なのは、ほかに1社。
- FY2026再定義有価証券報告書
「当社グループの主力事業である地域フリーマガジンは、紙のメディアとして展開する各戸配布(ポスティング)型フリーマガジンである一方、急速に拡大するデジタルメディア需要に応えるため、次期(49期)のテーマを「AI Driven」とし、実践データとAIで反響のでる広告を作る集団を目指すことで自社メディア価値の向上に取り組んでおります。」
デジタル広告への対応不足による広告収入減少リスクを、「AI Driven」と実践データによる広告価値向上を伴う次期テーマとして整理している。 - 2026-06-04再定義株主総会
「世界的なITプラットフォーマーへのデジタル情報の集約・蓄積が急速に進んでおります。」
デジタル広告への移行に関する環境認識を、世界的なITプラットフォーマーへの情報集約・蓄積という構図でも記載している。 - FY2025再定義有価証券報告書
「広告事業においては、旧態依然のマスメディアからインターネット上のいわゆるプラットフォーマーに市場がシフトするなか、生成AIの活用による著作権等の各種権利、フェイクやハルシネーションなどコンテンツの問題や、悪質な広告にかかるメディアの責任が再認識されています。」
デジタル広告への移行リスクの説明に、生成AIによる著作権・権利問題、フェイク・ハルシネーション、悪質広告に伴う媒体責任の論点が加わった。 - FY2025-H1再定義有価証券報告書
「広告事業においては、デジタル社会への進展とともにネットワーク(NW)メディアのウエイトが高まるなか、同メディアにおける一部の悪質なデジタル広告が社会問題化しております。また、刹那なデジタル広告においては、内容の重要性・正確性よりも興味喚起の度合いや検索結果上位となるための対策が重視されるなど、地方の民間事業者が自身の商圏を意識しリピーターを獲得する広告戦略にはそぐわないケースも多くなっています。」
デジタル広告の成長・紙媒体広告の減少という従来のリスク認識に加え、悪質広告の社会問題化や、地方事業者の商圏・リピーター獲得に適合しない広告の増加という観点へ整理している。 - FY2024-Q1再掲有価証券報告書
「広告業界では、拡大するデジタル広告(2022年3.1兆円、令和5年版情報通信白書)と従来のマスメディア広告・セールスプロモーション広告との連携をいかに強めて広告効果を最大化するかが、クライアント(広告主)の広告・販促活動、メディア選定のキーファクターとなっております。」
デジタル広告が2022年に3.1兆円まで拡大する外部環境を示し、従来型広告との連携が広告効果を左右するとの認識を引き続き記載している。 - FY2023再掲有価証券報告書
「広告業界における安価なインターネット広告へのシフト、いわゆるデジタルシフトが続く中、旧来の紙の広告メディアにおいて雑誌や新聞の長期的な減少が継続しており、当社主力のフリーマガジン広告においても広告出稿の減少が続いている状況です。」
デジタル広告への移行と紙媒体広告の長期的減少を、引き続き事業環境として認識している。 - FY2022悪化有価証券報告書
「日本では「(2021年の)インターネット広告費(約2兆7千億円)が、マスコミ四媒体広告費を初めて上回る」、「(インターネット広告媒体費の一部の)マスコミ四媒体由来のデジタル広告費が、初めて1,000億円を超える」(電通調べ)など、デジタル化の潮流が勢いを増しています。」
デジタル広告費がマスコミ四媒体広告費を初めて上回ったことなど、デジタルシフトの進展を新たな数値とともに記載している。紙媒体広告の出稿減少リスクは継続している。 - FY2021顕在化有価証券報告書
「広告業界における安価なインターネット広告へのシフト、いわゆるデジタルシフトが続く中、旧来の紙の広告メディアにおいて雑誌や新聞の長期的な減少が継続しており、当社主力のフリーマガジン広告においても広告出稿の減少が続いている状況です。」
デジタルシフトと紙媒体広告の縮小が、フリーマガジン広告への広告出稿減少として継続的に実績化している。 - FY2021-Q1顕在化有価証券報告書
「このように自社媒体であるハッピーメディア(R)を拡充し、コロナ禍の影響による売上減少の抑制に取り組みましたが、結果として当社売上額(単体)の約7割を占める自社メディア売上は、前年同月比(単体ベース)で4月約27%減、5月約41%減、6月約12%減と推移し、当四半期では前年同期比(単体ベース)約26%減となりました。」
自社メディアを拡充する一方、紙媒体広告の売上減少が前年同期比約26%減として実績化した。今回の減少要因としてはデジタルシフトに加え、コロナ禍による広告需要減少が記載されている。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「広告業界における安価なインターネット広告へのシフト、いわゆるデジタルシフトが続く中、旧来の紙の広告メディアにおいて雑誌や新聞の長期的な減少が継続しており、当社主力のフリーマガジン広告においても広告出稿の減少が続いている状況です。」
デジタル広告への移行と紙媒体広告の縮小が、フリーマガジン広告への広告出稿減少として継続的に実績化している。 - FY2020-Q3悪化有価証券報告書
「不安定な国際・国内状況を受けた地方経済の不透明感の高まりや、安価なネット広告へのシフト傾向などによる地方広告需要の一部低減に加え、印刷用紙価格の高騰や人手不足による配布費用の上昇圧力など自社メディアにかかる原価上昇要因が強まるなど、当社を取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況にあります。」
安価なネット広告へのシフトによる地方広告需要の低減に加え、印刷用紙価格の高騰や配布費用の上昇圧力も強まり、広告需要とコストの両面で環境悪化を記載している。 - FY2020-Q2悪化有価証券報告書
「当第2四半期累計期間は、引き続き安価なネット広告へのシフト傾向や人的リソース確保が困難な状況にあることに加え、印刷用紙価格の高騰など、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しさを増しております。」
安価なネット広告へのシフトが継続し、主要エリアのフリーマガジン広告受注が前年同期を下回るなど、デジタル広告への移行による影響が続いている。 - FY2020-Q1悪化有価証券報告書
「当第1四半期累計期間は、安価なネット広告へのシフト傾向や人的リソース確保が困難な状況が前期から継続していることに加え、紙の供給不足を背景とした印刷用紙の値上げ圧力に晒されるなど、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しさを増しております。」
安価なネット広告への広告費シフトが継続し、メディア広告事業の一部エリアや広告SP事業の受注減として影響が続いている。加えて印刷用紙の値上げ圧力も記載された。 - FY2019悪化有価証券報告書
「当社においても、直近創刊誌のみならず一部の主要な拠点においても売上が前年同期を割り込む状況となり、上半期決算において上半期及び通期業績予想の下方修正を余儀なくされました。」
ネットメディア・デジタル媒体への情報リソース移行と安価なネット広告志向が、直近創刊誌だけでなく主要拠点の売上減少と業績予想の下方修正として現れている。 - FY2019-Q3悪化有価証券報告書
「地方広告主の従来の販促広告に対する慎重な姿勢や、特に都心部における安価なネット広告やプラットフォーマーへの広告料のシフトなどにより、当社の主要支社におけるメディア事業の売上が前年同期を割り込むなど全社収益力が低下しました。」
安価なネット広告やプラットフォーマーへの広告料シフトが、都心部を含む主要支社のメディア事業売上減少と全社収益力低下として、より具体的に現れている。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「売上高については、当社の主力であるメディア事業において前年同期比で僅かな増加に止まった一方、前期までと同様に広告SP事業の広告受注が減少したことから、売上高は3,486,264千円(前年同期比1.3%減)となりました。」
広告SP事業の広告受注減少が続き、全社売上高が前年同期比1.3%減となる形で旧来型広告の縮小影響が継続して現れている。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「この結果、旧来の非自社広告媒体への受注減などにより、売上高は459,566千円(前年同期比1.8%減)となりました。」
旧来の非自社広告媒体への受注減少が広告SP事業の第1四半期売上高に現れ、前年同期比1.8%減となった。 - FY2018顕在化有価証券報告書
「売上については、メディア事業の主であるフリーマガジンの広告受注は順調に伸長したものの、広告SP事業において旧来の広告媒体(新聞・テレビ・ラジオ・チラシ等)の広告受注が通期を通じて減少したことから、売上高は7,400,292千円(前年同期比0.3%減)となりました。」
旧来の広告媒体の受注減少が通期の売上に実際に現れ、広告SP事業の売上高は前年同期比17.8%減となった。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「この結果、旧来の広告媒体への受注状況は減少傾向にあり、売上高は1,427,073千円(前年同期比16.4%減)となりました。」
旧来の新聞・テレビ・ラジオ・チラシ等の広告受注減少が実際の事業実績として現れた。一方、フリーマガジンの広告受注は順調に伸長したと記載している。 - FY2017再定義有価証券報告書
「広告市場においてデジタルメディアの成長は著しく、広告主は従前より多様な広告手段を選択できる環境となっています。なお、当社の想定を超えてデジタルメディアが成長し、当社が適切に対応できない場合、広告収入の減少等を通じて、当社の業績に影響を与える可能性があります。」
デジタル広告の成長を示す外部環境のリスクから、想定を超える成長への対応不足による広告収入減少リスクへ、リスクの記述が整理されている。 - FY2016初出有価証券報告書
「インターネット広告が全体をけん引し平成27年の国内総広告費は6兆1,710億円、前年比0.3%増と4年連続で伸長する中、フリーマガジン・フリーペーパー広告費は2,303億円となり、前年比0.6%減少する状況にあります。」
紙媒体広告費の減少とデジタル広告の成長を外部環境として認識している。