新型コロナウイルス感染拡大による建設需要・施工・調達への影響
FY2020に初出。14回の記載のうち6回が「再掲」。直近の記載はFY2024-Q3。
淺沼組がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より3年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2024年。13社中6社が悪化側に。
直近の記載が「後退」なのは、ほかに1社。
- FY2024-Q3後退有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5類感染症に移行されたことにより、経済活動はほぼ正常に戻ってきております。」
新型コロナウイルス感染症の法的位置付け変更を受け、国内経済活動はほぼ正常に戻ったと記載している。感染拡大時の建設需要・調達・工程へのリスク自体は事業等のリスク欄で重要な変更なしとされており、リスクの消滅を示すものではない。 - FY2024-Q2再掲有価証券報告書
「また、新型コロナウイルスの感染は、感染症レベルの法的位置づけが引き下げられたものの、今後の更なる拡大や、重篤化をもたらす新たな変異株の出現により経済活動の制約があった場合は、景気の悪化と設備投資マインドの低下による建設需要の減少、サプライチェーンの混乱に伴う資機材の納品遅延、工程の遅れにつながる懸念があり、経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があります。」
感染症の法的位置付け変更後も、感染拡大や重篤化する変異株を起点とする建設需要減少、資機材納品遅延、工程遅延のリスクを引き続き記載している。 - FY2024-Q1再掲有価証券報告書
「また、足元では新型コロナウイルス感染症拡大の「第9波」への懸念が広がっており、法的位置付けが感染症5類へ移行した後も全国で徐々に感染者が増加している状況ではありますが、これにつきましても前事業年度の有価証券報告書に記載した「新型感染症拡大に関するリスクについて」の内容に重要な変更はありません。」
第9波への懸念と感染者増加を記載している一方、新型感染症拡大に関する事業リスクの内容には前年度から重要な変更がないと明示している。別途、感染拡大時には建設需要減少、資機材納品遅延、工程遅延が生じ得るとしている。 - FY2023-Q3悪化有価証券報告書
「また、新型コロナウイルスの感染は、第8波を迎えており、今後の更なる拡大や、重篤化をもたらす新たな変異株の出現により経済活動の制約があった場合は、景気の悪化と設備投資マインドの低下による建設需要の減少、サプライチェーンの混乱に伴う資機材の納品遅延や、工程の遅れにつながる懸念があり、経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があります。」
第8波を新たに明示し、感染拡大・重篤化する変異株を起点として、経済活動制約、建設需要減少、資機材納品遅延、工程遅延に至る影響経路を具体化している。 - FY2023-Q2再掲有価証券報告書
「また、足元では新型コロナウイルス感染状況は落ち着きを見せ始めてはいますが、今後また新たな変異株が流行する可能性もある状況であり、これにつきましても前事業年度の有価証券報告書に記載した「新型コロナウイルス感染拡大に関するリスクについて」の内容に重要な変更はありません。」
感染状況の沈静化を認めつつ、新たな変異株の流行可能性を記載している。新型コロナウイルス感染拡大に関する事業リスクについては、前年度から重要な変更はないとしている。 - FY2023-Q1再掲有価証券報告書
「また、足元では新型コロナウイルスの第7波の感染拡大が見られ、未だ収束が見通すことができない状況でありますが、これにつきましても前事業年度の有価証券報告書に記載した「新型コロナウイルス感染拡大に関するリスクについて」の内容に重要な変更はありません。」
第7波の感染拡大と収束未見通しを記載しているが、感染拡大に関する事業リスクの内容には重要な変更がないと明示している。 - FY2022-Q3悪化有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染拡大の影響は、新たな変異株であるオミクロン株によるワクチン接種者も含めた感染の広がりにより、再び経済活動の制約を強化する地域もあり、予断を許さない状況が続いています。国内におきましても2022年に入ってからの、オミクロン株の流行による感染の急拡大は、第6波の到来となり、回復に動き出していた経済活動への悪影響が危惧されます。」
オミクロン株の感染拡大と第6波の到来により、経済活動の制約が再強化され、回復途上の経済活動への悪影響が懸念される状況を記載している。 - FY2022-Q2悪化有価証券報告書
「しかしながら、今後第6波の感染拡大も懸念されており、回復に動き出した経済活動への悪影響が危惧されます。」
事業等のリスク欄では前年度から重要な変更なしとしているが、経営分析では第6波による経済活動への再度の悪影響が懸念され、新型コロナウイルス感染拡大リスクの下振れ要因が具体化している。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「国内外において主に新型コロナウイルスの変異株による感染の拡大が見られ、未だ収束が見通すことができない状況でありますが、これにつきましても前事業年度の有価証券報告書に記載した「新型コロナウイルス感染拡大に関するリスクについて」の内容に重要な変更はありません。」
変異株による感染拡大と収束未見通しを記載しているが、新型コロナウイルス感染拡大に関するリスクの内容に重要な変更はないと明示している。 - FY2021再定義有価証券報告書
「コロナワクチン接種の進展に伴い、そのリスクは徐々に減少してくるものと思われます。しかしながら、今後ワクチン効果の無い新たな変異株の感染拡大があった場合には、そのリスクは増大することが考えられます。」
新型コロナウイルスの事業リスクについて、感染拡大による影響の継続を記載しつつ、ワクチン接種による漸減と、ワクチン効果のない変異株による再増大という条件付きの見通しに整理した。 - FY2021-Q3悪化有価証券報告書
「国内におきましては、2021年に入り、新型コロナウイルス感染症拡大の第3波により、緊急事態宣言が再発令され、さらなる経済への悪影響が懸念されます。建設業界におきましては、国土強靭化政策の継続があり公共建設投資については堅調な推移が予想されますが、民間建設投資については、企業の投資マインドの冷え込みが続くことによる設備投資の先送りや中止による受注競争の激化は避けられず、今後も工事受注高の減少が懸念されます。また、建設作業所等における陽性者の発生に伴う事業活動の中断による工程の遅れ等も含め、経営成績に重要な影響が及ぶことが懸念され」
国内の第3波と緊急事態宣言の再発令、民間設備投資の先送り・中止、受注競争激化、工事受注高の減少懸念、陽性者発生による工程遅延が具体的に記載された。感染拡大の事業影響が継続し、リスクの影響経路がさらに明確化している。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「建設業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による国内外経済の減速に伴う投資マインドの低下により設備投資の延期や中断が顕在化してきており、今後も工事受注高の減少が懸念され、また、建設作業所等における感染発症による事業活動の中断による工程の遅れ等も含め、経営成績に重要な影響が及ぶことが懸念されます。」
設備投資の延期・中断が顕在化したと記載し、工事受注高の減少や感染発症による工程遅延が経営成績に影響する可能性を示している。事業等のリスクの記載自体は前年度から重要な変更なしとしつつ、経営環境の影響が具体的な事象として記載された。 - FY2021-Q1再掲有価証券報告書
「国内において新型コロナウイルス感染の再拡大が見られ、世界的にも拡大は継続しており収束は未だ見通すことができない状況でありますが、これにつきましても前事業年度の有価証券報告書に記載した「新型コロナウイルス感染拡大に関するリスクについて」の内容に重要な変更はありません。」
国内での感染再拡大と世界的な感染継続を記載しているが、事業等のリスクについては前年度から重要な変更はないと明示している。 - FY2020初出有価証券報告書
「新型コロナウイルスの全世界への感染拡大により日本をはじめ各国において渡航禁止や外出規制などの措置が講じられ、一部地域において感染拡大の収束が見られるものの、世界的にはまだ先行きが見通せない状況であり、以下のリスクが想定されます。」
新型コロナウイルス感染拡大を独立したリスクとして初めて整理し、建設投資の先送り・中止・抑制、施工停止、協力会社の施工能力低下、資材調達支障・価格上昇、感染予防に伴う固定費増加を挙げている。感染拡大自体と経済活動停滞は既に発生しているが、業績への影響は可能性として記載している。