ドル円は年末155円付近を巡る展開に焦点が集まる。日米の金融政策マトリックスと投機筋の動向が、来週以降の値動きの手掛かりとなると見られている。
今週は投機筋による円買い戻しが進んだとの指摘があり、レバレッジドファンドの円ショートは約10万枚前後の水準から見直されている。植田総裁の利上げ発言を受け、市場には日米の利上げペースの見通しが再び意識され、円の動きに影響を与えたとされる。日銀の利上げ見通しと景気指標の動向が、来年以降の金融政策判断に影響するとの見方も挙げられている。
米国の8月CPIは総合 +0.4%、前年度比 +3.4%、コア +0.3%、前年比 +2.4%で、コアの伸びが予想を上回り年内の利上げ織り込みを一時高めた。一方、PCEは8月・9月と伸びが拡大しており、FRBの利上げ判断には引き続き注目が集まる。クリーブランド連銀のインフレナウキャスティングは、今後の推計値として重要視され、9月分は総合は横ばいでもコアは縮小が見込まれるとされる。
米国市場のリスク要因として中間選挙の結果やタームプレミアムの拡大が挙げられ、これらが長期金利やドルの動向に影響を与える可能性が指摘されている。来週はFOMCと日銀会合を控え、ドル円は152円十銭の攻防と、年末の水準155円付近を巡る展開が想定されるとされる。
日米の金融政策マトリックスでは六つのシナリオを整理可能とされ、最もドル円が下落するのは日銀が9月・12月に連続利上げ、FRBが年内利上げを見送るケース、最も円安が進むのは日銀が12月の利上げを見送る一方、米国が9月・12月に利上げを決定するケースと説明されている。
来週の焦点は投機筋の動向で、9月8日時点の円ショートの縮小状況が一巡の目安になるとの指摘もある。