日銀が基調的インフレ率の2%目標到達を公表する見込みで、12月の利上げ観測を後押しするとの見方が市場で強まっている。
日銀は基調的インフレ率が事実上2%目標に達したとのサインを示す判断を、次回の金融政策決定会合後の四半期展望リポートで表明する可能性が取り沙汰されている。これまで6月・9月の連続利上げの後、短期間での利上げ継続を示唆する形になる見通しだ。
植田和男総裁は15日の講演で、基調的インフレ率を2%程度へ定着させることの重要性を改めて強調した。米国・イスラエルとイランの関係、AI関連需要、円安などがインフレ圧力の要因として挙げられ、物価動向は日銀のベースラインに沿って推移しているとの認識が示された。
最近のデータでは東京都区部の物価動向や日銀の短観が需給ギャップを押し上げる方向を示唆。賃金上昇の安定や原油価格の再上昇も、基調的インフレ率を高める要因として指摘される一方、審議委員の間で即時の追加利上げ圧力は強まっていないとの見方もある。
市場は10月29〜30日の会合で声明文や展望リポートの文言に注目。基調的インフレ率の到達認識が次の利上げの「時期」を示唆する可能性があるとみられ、円相場や国債利回りへの影響が観察される見込みだ。