日本企業を狙う中国製AIを用いたサイバー攻撃で、約80社が標的となり8社が情報漏えいを公表した。調査でARTEX(アルテックス)を使うケースが判明し、日本企業を狙った新たな攻撃設備が6台特定された。
日本企業約80社がサイバー攻撃の標的となり、うち8社が情報漏えいを公表したとされる事例で、攻撃の一部に中国製の侵入テスト用AIツールARTEXが使用されていたことが分かった。GMOインターネットグループ傘下のセキュリティ会社が外部機関と連携して調査を進め、日本企業を中心に狙ったAI使用の攻撃設備を新たに6台特定した。
AIエージェントとは、人間の指示だけで自ら作業を考え、判断し、必要な作業を自律的に進めるAIのことで、外部ツールを使って複数の作業を同時に実行する。ARTEXは企業のシステムの弱点を発見する目的で開発されたAIエージェントであり、攻撃者が悪用すれば自動的に不正侵入を試みる可能性がある。
ARTEXはオープンソースの侵入テスト自動化ツールであり、攻撃者にとっても入手しやすい状態だった。現時点で日本企業への攻撃者が中国語を使う人物かは不明だが、ARTEXがサイバー攻撃に有効だったことは否定できない。
従来の高度な技術を要する作業を、少人数の攻撃者がAIに丸投げする時代となっている。韓国では9月下旬から金融機関を狙う攻撃が発生し、クラウドストライクの調査では攻撃者が中国語を使うとみられ、ARTEXやAI「クロード」を利用していたとの指摘がある。