川崎汽船の株価が海運3社の中でトップとなり、年初来で約6割高を達成した。中東リスクを背景に今期の業績上方修正を第一に示したほか、配当利回りが同業他社を上回る状態が続いている。
イラン情勢の緊迫化に伴いホルムズ海峡を巡る動きが活発化し、VLCCを中心に海運市況が再び逼迫している。こうした状況の中、川崎汽船は海運大手3社の中で先陣を切って今期の経常利益予想を上方修正した。3社の上方修正は、各社の決算短信に基づく。
海運大手3社の27年3月期の経常利益予想は、川崎汽船が1,350億円、日本郵船が2,500億円、商船三井が2,250億円となった。川崎汽船は期首予想比および前期比で大幅な増益見通しへ転じ、日本郵船・商船三井も増益転換を見込む。
川崎汽船は自動車船を核とする製品物流セグメントの影響を強く受けており、今期の同セグの経常利益見通しは大きく落ち込む見通し。自動車船の荷動き失注と湾内船の留保による回転率低下、傭船料の高止まりなどが重なり、他社比で影響が大きいと指摘されている。
株価指標では川崎汽船のPER・PBRが海運大手3社で高水準にある一方、配当利回りは3社で最も高い。現状は中東リスクの行方次第で業績に波及が続く可能性があるとみられる。