2026年3月期決算で全国17信用金庫が最終赤字に転落。日銀の利上げと有価証券の含み損拡大が主因で、但馬信金の売却損220億円と九州・沖縄27信金の売却損227億円が明らかになった。
2026年3月期決算を受けて、全国の信用金庫の多くは本業のコア業務純益は増益基調にある一方で、保有有価証券の含み損が拡大し最終損益を圧迫したという構造的な状況が指摘された。日銀が金利を引き上げたことにより、長期国債・地方債の評価損が膨らみ、売却損の計上が相次いだ。
但馬信金は長期金利上昇で保有国債・地方債の価格が下落し、2026年3月期決算で220億円の売却損を計上した。九州・沖縄地方の27信金においても国債売却損の合計が前期比で大きく膨らみ、227億円の売却損となり、同期で赤字となった金融機関が出た。
中小企業向けの貸出金利引き上げ交渉や審査の厳格化、ファクタリングなど代替金融の利用が検討される一方、純粋な本業の収益力自体は上向きという指摘もある。金融庁の点検方針が示すように、含み損の拡大は個別金庫の経営力だけでなく業界全体の課題として認識されている。
FinTechや online 融資といった補完的な金融サービスは短期的資金需要の補てんとしての役割が期待されるが、地域密着型の与信機能を全面的に置換するものではないと見られている。