公正取引委員会が日本郵便に対し、フリーランス契約の取引条件を明示しなかったとして法違反を認定し勧告を行った。小泉改革以降の集配業務の実態をめぐる動きとして伝えられている。
公正取引委員会は、2024年11月から2025年6月までの期間に、日本郵便がフリーランスの個人167人へ荷物の配達などを委託した際、報酬額や支払期日といった取引条件を明示していなかったと認定した。取引条件は書面で明示する義務があるにもかかわらず、口頭発注やメール発注の際に必須事項が記載されていなかったという。
公取委関係者は、日本郵便側が“仕事を回してやっている”といった上から目線の姿勢で個人を扱っているとの指摘があったものの、今回の認定の本質は郵便物と荷物を混同させる実態にあると指摘している。現場の集配体制や契約実務の実態が問われている。
過去にも日本郵便では、兵庫の郵便局で点呼を数年間にわたり怠り、記録を偽造していたことが発覚。2025年4月には全国3188局の約75%にあたる2391局で不適切な点呼や虚偽記載があったと公表された。これを受けて国土交通省が厳しい処分を行っている。
同年6月には大型トラックやワンボックス車など計2500台の使用許可を取り消す処分を実施。続く同年10月から今年2月にかけては軽バンについても処分を行い、全国1862局の3333台を使用停止とした。公取委の勧告は、郵便物と荷物の扱いの実務上の分離が不十分だった点に焦点を当てている。