高市政権下の財政政策が債券市場にどう映るか、年10兆円強の赤字拡大の織り込み状況と金利動向を野村證券が分析。宍戸知暁の解説を中心に紹介する。
野村證券は、高市早苗政権で今夏に財政政策の骨格が決まるとみており、骨太の方針と中間取りまとめ、日銀の利上げ判断が焦点になると指摘している。財政政策については、債券市場が年間10兆円強の赤字拡大を織り込んだ可能性があるとの見方を示す。
asesor ここでは宍戸知暁シニア金利ストラテジストが債券市場の動向を解説しており、10年物の実質金利は発足後約45bp上昇して0.458%に達したとする分析を紹介している。高市政権の財政拡張がインフレ期待を押し上げる可能性にも言及している。
税制と歳出に関する今後の方針として、2026年6月〜7月にかけて食品消費税の減税や恒久的現金給付の方針が公表される見通しがあり、財源の手当てがどうなるかが重要になると整理されている。消費税減税は財政コストが生じ、恒久給付の実施規模も財政の安定性に影響するとの見方だ。
GDP比に基づく債務増加の見積もりでは、財政赤字の拡大が市場に織り込まれている規模として、10年金利の上昇要因のひとつとされる。具体的にはGDP比22.5%分の債務増加が織り込まれているとの計算が示されている。
食品消費税ゼロや所得連動の恒久給付が実現した場合の財源影響については、想定される税収減と歳出増の規模を踏まえ、金利への追加的な抑制効果は限定的との見解が示されている。