米ドル/円は日米金利差の縮小を尻目に1ドル163円まで上昇したが、その背景には日本の長期金利の上昇と財政規律への懸念があった。長期金利は10月にピークを付けた後低下し、今後の動向は株価の動向次第となっている。
米ドル/円と日米金利差のかい離が2025年半ば以降拡大し、金利差の縮小にもかかわらず米ドルは円安方向へ進んだ。実際には1ドル163円まで円安が進行したが、これは金利差だけでは説明できず、日本の長期金利の上昇が主因と見られた。
長期金利上昇の背景には日本の財政規律への懸念があり、円売りと連動した長期金利の上昇が財政規律への懸念を伴うとの見方が有力だった。
10月初めに長期金利は上昇していたが、10月初旬以降は株安を背景に米長期金利が低下し、日米金利差の動向にかかわらず日本の長期金利も低下した。長期金利の今後の動きは株価の展開が大きく鍵を握ると見込まれる。
株安がさらに広がれば長期金利は再び低下する可能性があり、株安が一巡すれば財政規律への懸念を受けた長期金利の再上昇が生じる可能性もある。財政懸念に伴う円安の行方は今後の動き次第と考えられる。