日銀がETFの売却を加速する決定を公表したが、時価ベースでの売却額拡大は限定的と見込まれ、日本株は緩やかな上昇基調を維持する見通し。
日銀は2026年10月の日銀会合で、2027年1月からETFの売却を加速する方針を全員一致で決定した。売却のペースは簿価ベースで従来の年間3300億円から8600億円へ引き上げられたが、注目されるのは時価ベースの売却額である。
時価ベースの売却額は、2026年3月末時点の簿価37兆円に対し時価が約107兆円前後となっており、従来の年間約880億円から約2.4兆円へ拡大するとの試算が示されている。
日銀の売却完了までの期間は43~44年と短縮される見込みで、J-REITの売却情報は現時点で新たな情報がなく、売却ペースは簿価ベースで年間約50億円程度に据え置かれた。日銀の時価ベースの売却は市場の需給に影響を与える規模にはとどまると見込まれている。
TOPIXは徐々に高値を更新する一方、日経平均は上値が重い見通しが継続しており、日銀の出口戦略は市場環境に応じて柔軟に調整される可能性が示されている。上場企業の自社株買い枠は21.8兆円に達しており、10月時点の実績で一部銘柄の需給を支える要因となっている。
日銀のETF売却が株価に及ぼす影響は限定的との見方が多く、日本株の緩やかな上昇基調が今後も続く可能性がある。