米8月雇用統計を背景にFRBの利上げ観測が再燃し、日銀の利上げ期待と合わせて円は155円付近を巡る攻防が続いている。
4日のニューヨーク市場で円は3日ぶりに反落し、1ドルが156円台前半に推移した。米雇用統計の強い内容を受けてFRBの利上げ観測が再燃し、円安要因が再び意識される場面が生じた。長期金利の指標となる10年債利回りは一時4.81%近辺を示し、相場の動意づけとなった。
8月の非農業部門雇用者数は前月比16万2000人増と市場予想の5万3000人増を大幅に上回り、労働市場の底堅さが示された。製造業も増加し、失業率は4.1%で横ばい。雇用の改善を背景に米国の早期利上げ観測が強まり、為替市場にも影響を及ぼした。
日銀の利上げペースに関する観測は高まっており、日銀が9月の会合で利上げに踏み切る可能性が高いとの見方が広がった。高田審議委員の発言を受け、追加利上げが従来の半期年2回の枠を超える機動的対応の可能性も取り沙汰された。
この先は日米の利回り差縮小の進行と円相場の動向が焦点になる見通し。介入の是非や日米協調介入の効果は不確実であり、今週発表の卸売物価指数や消費者物価指数が市場の判断材料として重視される。