イラン情勢の長期化に伴い原油・天然ガス価格が高止まりし、日米欧の金融政策にも影響が見込まれるとされる。各地域でインフレ圧力の伝播速度は異なる。
イラン情勢の長期化により原油・天然ガス価格は高水準で推移している。原油は日米欧で概ね連動する一方、天然ガスは市場構造の違いで地域差が大きい。ホルムズ海峡の正常化後には原油価格の緩やかな低下が想定されるが、供給制約によるリスクは残る。
資源高が各地域でインフレ圧力を再燃させる一方、物価の消費者への波及速度は異なる。米国は比較的早く転嫁が進み、日本は遅れ気味で長期化、ユーロ圏はその中間に位置する。
日本ではコスト高の価格転嫁が食料品・日用品へ波及し、2027年初の物価再加速が見込まれる。日銀は基調物価の2%到達から定着へ焦点を移し、年内以降も段階的な利上げを続ける見通し。
米国では内需・雇用の堅調さを背景に総合・コア物価が上振れ。FRBは12月に追加利上げを予想し、2027年も高い金利水準が続く見込み。欧州では資源高による物価上昇が続くが、二次的波及は現状限定的。ECBは12月の追加利上げを見込むが、長期金利上昇や財政不安で不透明感が残る。