障がい者の法定雇用率が2.7%へ引き上げられる中、企業には採用後の活躍を促す取り組みが求められている。日本人材ニュースが、先進企業の職場づくりの事例と政府方針を整理して伝える。
企業の障がい者雇用数は70万人を超え過去最高となった。法定雇用率は今年7月に2.7%へ引き上げられ、雇用義務対象企業の拡大が見込まれる一方、法定雇用率を達成した企業の割合は46.0%にとどまっている。加藤直也取締役は、法定雇用率引上げを受け採用競争が激化していると指摘し、企業には迅速かつ丁寧な採用対応と受け入れ準備が求められていると述べている。
在宅勤務の障がい者に業務を与えず放置する実態が報じられ、厚生労働省は障がい者雇用事業の規制強化を検討している。2027年をめどに事業者への届け出義務付けや利用企業へのガイドライン設置などの法改正を目指している。研究会は雇用の質を「能力発揮の促進」「適正な雇用管理」「正当な評価と反映」「成果の事業活用」「雇用の安定」の5要素で評価する方向性を示している。
民間企業の実例として、ニッスイは成長と活躍を軸に障がい者雇用方針を策定。障がい者は人事部のビジネストラストチームに配属後、部署を越えて活躍を広げ、教育研修やキャリア面談を通じて合理的配慮を周知する。まいばすけっとは障害のある社員のみで構成されるチーム“キャラバン隊”を展開し、三週間の実習研修を採用前に実施して定着率を高めている。アクセンチュアは障がい者向けサテライトを設置し、100種以上の業務を担い集中環境を確保。部門横断での改革を推進している。