日米の金利上昇と中東危機の深刻化を背景に日本株市場が下落する中、大型株の調整リスクを論じつつ、中小型株へ資産の比重を移すべきとする著者の理由と展望が提示された。
日米の金利上昇が嫌気され、日本株市場は下落局面に入っている。長期金利が一時3%を付けたことや米国の追加利上げ観測、日銀の利上げ見通しが株の売り材料となったとの指摘がある。
日経平均の動向については、2023年末からの週次推移と主要決算の発表状況を踏まえつつ、7月に起きた複合ショック(AI・半導体過剰投資懸念、中東危機長期化、インフレ・金利上昇懸念)を背景に再び下落しているとの見方が示されている。
AI・半導体関連株の乱高下が日経平均に影響を与えており、半導体株価指数とTOPIXの動きには差が見られる。TOPIXは日経平均より安定的に推移しているとの観察がある。
著者は日本株投資方針として、長期的な割安感は維持しつつも短期的には金利上昇・中東危機再燃・AI過剰投資懸念が重い展開になると指摘。大型株の比率を減らして中小型株を増やすべきタイミングだと結論づけた。
三つの理由として、(1) 大型優位と中小型優位は循環する経験則、(2) 日本で金利上昇が続く可能性、(3) 東証のガバナンス改革進展が挙げられる。PBR1倍割れ企業に対する開示要請と自社株買いの増加が中小型株の見直しを促す可能性があるとの見解が示されている。