通信事業者の契約条件とモバイル通信機器需要の変動
FY2016に初出。13回の記載のうち4回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2021-Q2。直近の記載はFY2025。
JNグループがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社の中央値(2023年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2017年。15社中4社が悪化側に。
直近の記載が「悪化」なのは、ほかに6社。
- FY2025悪化有価証券報告書
「ネクスが手掛けるIoTデバイス(ハードウェア)製品の製造販売事業については、近年、製品のコモディティ化や価格競争の激化により、市場環境は年々厳しさを増しており、当社グループの成長領域との親和性も限定的となっております。」
通信機器・IoTデバイスの需要・競争環境について、製品のコモディティ化と価格競争激化により市場環境が年々厳しくなったと説明し、ネクス譲渡に至った。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「一方、IoTデバイス事業におけるネクスの市場環境は年々厳しさを増しており、ネクスのさらなる発展を図るためには、ソフトウェア領域に強みを持つCAICAとの連携による製品力・競争力の強化が不可欠であると判断し、ネクスをCAICAへ譲渡することといたしました。」
IoTデバイス事業の市場環境悪化を明示し、ネクスをCAICAへ譲渡する対応に至った。 - FY2024-Q2対処有価証券報告書
「テレマティクスにつきましては、NTT docomo/KDDI/SoftBankの国内の主なLTE周波数や、みちびき(準天頂衛星システム)など5方式のGNSSに対応し、より多くの衛星測位システムを使うことで、ビルや樹木などで視界が狭くなる都市部や山間部においても測位の安定性が向上したOBDⅡ型データ収集ユニット「GX700NC」が、法的規制強化と車両管理業務の効率化、ドライバーの減少・高齢化など市場を取り巻く社会環境の影響で、需要が増加傾向にあるクラウド型車両管理・動態管理システムにおいて市場を確保しており、排気ガス測定・管理やEV車の充電・電費・残量管理などのSDGsへの取り組みなどにも活用の範囲が拡がっております。」
GX700NCが市場を確保し、排気ガス管理やEVの充電・電費・残量管理などへ用途を拡大していると説明している。通信機器需要の変動リスクへの対応実績を再確認した。 - FY2023顕在化有価証券報告書
「一方で、IoT関連事業においては、新商品の5Gモデムの導入が、キャリアのインフラ展開が想定より遅れたことにより、MVNO事業者へのサービス開始が遅れたこと、ローカル5Gにおいて基地局の性能改善などの整備が当初予定より遅れたことにより、想定どおり進みませんでした。」
5G関連製品の導入遅延とローカル5G整備の遅れが実際に発生し、通信機器需要・販売計画に影響した。 - FY2023-Q3対処有価証券報告書
「テレマティクスにつきましては、OBDⅡ型データ収集ユニット「GX700NC」が市場を確保しております。さらに、排気ガス測定・管理や今後増加するEV車の充電・電費・残量管理などの取得項目の追加案件も増加しており、SDGsへの取り組みなどにも活用の範囲が広がることが期待されます。」
テレマティクスではGX700NCが市場を確保し、排気ガス管理やEVの充電・電費・残量管理など追加案件と用途の拡大を記載している。 - FY2022再掲有価証券報告書
「対応策として、陳腐化しにくい付加価値をつけた機器の開発や、ソフトウェアサービスの開発にも注力をしております。」
モバイル通信機器の需要変動・特定製品依存に対し、付加価値機器とソフトウェアサービスの開発を対応策として示している。 - FY2022-Q3再掲有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症を発端とする世界的な部品調達の大幅な遅れ、先行きの不透明さからM2M分野における設備投資の抑制などの動向につきましては引き続き注視しながら、製造委託先の継続的な管理・監督とともに、信頼できる新規製造委託先の開拓を進め、国内メーカーとして市場のニーズに対応した製品群のさらなる拡充に取り組みます。」
部品調達遅延とM2M分野の設備投資抑制による通信機器需要への影響を引き続き注視している。 - FY2022-Q2再掲有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症を発端とする世界的な部品調達の大幅な遅れ、先行きの不透明さからM2M分野における設備投資の抑制などの動向につきましては引き続き注視しながら、製造委託先の継続的な管理・監督とともに、信頼できる新規製造委託先の開拓を進め、国内メーカーとして市場のニーズに対応した製品群のさらなる拡充に取り組みます。」
通信機器需要に関わる部品調達遅延やM2M設備投資抑制について、引き続き注視する方針を示している。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染症を発端とする世界的な部品調達の大幅な遅れ、先行きの不透明さからM2M分野における設備投資の抑制などの動向につきましては引き続き注視しながら、製造委託先の継続的な管理・監督とともに、信頼できる新規製造委託先の開拓を進め、国内メーカーとして市場のニーズに対応した製品群のさらなる拡充に取り組み、モバイルコンピューティングや高付加価値通信デバイスとソフトウェアの融合により様々なソリューションの提供を行ってまいります。」
部品調達遅延とM2M設備投資抑制による需要変動を引き続き注視している。 - FY2021悪化有価証券報告書
「連結業績につきまして、IoT関連事業に関しては、今般の新型コロナウイルスの感染症対策として、在宅勤務などのテレワークの導入企業の増加に伴い通信端末の販売が伸長した一方で、世界的な部品調達の大幅な遅れ、先行きの不透明さからM2M分野における設備投資などの抑制の影響や、新型コロナウイルス感染症対策が優先となったことによる医療機関への機器導入の延伸が出るなどの影響により、売上計画を下回る結果となりました。」
通信機器需要について、テレワーク向け販売の伸長があった一方、部品調達遅延、M2M設備投資抑制、医療機関向け導入延期により売上計画未達となった。 - FY2021-Q3顕在化有価証券報告書
「一方で、長引くコロナ禍による世界的な部品調達の大幅な遅れや先行きの不透明さからM2M分野における設備投資などの抑制の影響により、売上計画を下回る結果となりました。」
M2M分野の設備投資抑制が実際の売上計画未達として現れ、通信機器需要の変動リスクが顕在化した。 - FY2021-Q2悪化有価証券報告書
「一方で長引くコロナ禍による先行きの不透明さからM2M分野における設備投資などの抑制の影響により、売上計画を下回る結果となりました。」
通信事業者・M2M分野の需要変動リスクが、コロナ禍による設備投資抑制と売上計画未達として実際の業績に現れた。 - FY2016初出有価証券報告書
「当社グループの主力製品であるデータ通信端末などのモバイル通信機器は、通信事業者の仕様に基づいて開発、生産され、通信事業者が全量を買い取る取引形態となっております。このため、通信事業者との契約の内容の変更、販売価格や取引条件の変更、及び新規契約の成否が、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。」
通信事業者の仕様・全量買取に依存する取引形態と、製品数が少なく特定製品に依存することによる需要・価格変動リスクを開示している。