財務制限条項への抵触と金融機関支援
FY2020に初出。7回の記載のうち4回が「対処」で、最初の「対処」はFY2021。直近の記載はFY2026。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2022年。13社中4社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに15社。
- FY2026対処有価証券報告書
「当連結会計年度については、業績好調及び資本効率改善等により、ネットキャッシュ残高は962億円(前年度比584億円増)となりました。」
財務制限条項抵触後の財務改善が、ネットキャッシュ962億円、有利子負債減少、自己資本比率57.8%という財務余力の改善へ進んだ。 - FY2025対処有価証券報告書
「当連結会計年度については、業績好調及び資本効率改善等により、ネットD/Eレシオは-10:110(前連結会計年度は8:92)と、現預金残高が有利子負債残高を上回る結果となりました。」
財務制限条項抵触後の資金調達・財務改善の流れの中で、ネットD/Eレシオが純現金状態となり、財務余力の改善が示された。 - FY2024対処有価証券報告書
「従前は契約期間1年のコミットメントライン契約を締結しておりましたが、2023年10月に長期(3年)のコミットメントライン契約を締結いたしました。」
財務制限条項抵触後の資金流動性対応として、60,000百万円のコミットメントラインを1年契約から3年契約へ変更した。 - FY2021対処有価証券報告書
「期中において貸付金融機関から期限の利益の喪失を請求する権利を放棄することに関する同意を得るとともに、当連結会計年度において一部のシンジケートローン契約及びコミットメントライン契約の財務制限条項の修正を伴う変更契約を締結したこと等により、財務制限条項に抵触している状況を解消いたしました。」
財務制限条項への抵触は、金融機関の同意と契約変更により解消された。ハイブリッドローン等も含め、資金の安定確保と流動性維持に努めている。 - FY2021-Q2再掲有価証券報告書
「前連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純損失を計上した影響により、当第2四半期連結会計期間末におきましても、引き続き当社グループが金融機関との間で契約している一部のシンジケートローン及びコミットメントライン契約に定められている財務制限条項に抵触しております。しかしながら、当社の主要な取引金融機関からは上記状況をご認識いただいた上で、既存借入金の融資継続に応じていただくご意向を受けており、当該条項の修正や契約内容の変更などについてご対応いただくこと等、金融機関の支援を得られる見通しであることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。」
財務制限条項への抵触は上期末にも継続している。一方、金融機関による融資継続や契約変更等の支援見通しも継続して示されている。 - FY2021-Q1再掲有価証券報告書
「前連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純損失を計上した影響により、当第1四半期連結累計期間におきましても、引き続き当社グループが金融機関との間で契約している一部のシンジケートローン及びコミットメントライン契約に定められている財務制限条項に抵触しております。」
財務制限条項への抵触が第1四半期にも継続している。一方、金融機関による融資継続や条項修正等の支援見通しにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している。 - FY2020初出有価証券報告書
「金融機関との間で契約している一部のシンジケートローン及び、コミットメントライン契約に定められている財務制限条項に抵触しております。しかしながら、当社の主要な取引金融機関からは上記状況をご認識いただいた上で、既存借入金の融資継続に応じていただくご意向を受けており、金融機関の支援を得られる見通しであります。」
親会社株主帰属当期純損失385億円、純資産1,721億円、D/Eレシオ1.70倍となる中で、財務制限条項への抵触が初めて明示された。一方、金融機関の融資継続と契約変更等の支援見通しも記載されている。