自動車EV化による鋳造部品需要・事業構造の変化
FY2020に初出。6回の記載のうち3回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2021。直近の記載はFY2026。
日本坩堝がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社とほぼ同じ時期。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。33社中16社が悪化側に。
直近の記載が「その他」なのは、ほかに8社。
- FY2026EV化の一時減速を認識も大きな流れは不変有価証券報告書
「自動車業界においては、EV化への取組が近時は若干減速しておりますが、EV化の大きな流れは変わらず、環境対応車のシェアが大幅に高まっていくと予測されております。EV化によりエンジンをはじめ鋳造部品の構造が大きく変わっていくものと考えられ、当社グループの業績にも影響を及ぼす可能性があります。」
EV化の進展は一時的に減速しているとの認識を加えつつ、鋳造部品構造の変化と業績影響という中長期リスクを維持している。 - 2026-06-03悪化株主総会
「鋳造市場においては、自動車の国内生産・販売台数の回復の遅れがみられ、鋳造における需要回復も芳しくなく、加えて、中長期的には自動車のEV化進展がもたらす広範な影響への的確な対処が最重点課題と認識しております。」
自動車の回復遅延と鋳造需要の低迷を示し、EV化の広範な影響への対処を最重点課題としている。 - FY2024-Q2顕在化有価証券報告書
「中国における溶解炉市場は、中国で近年自動車のEV化が急速に広がっていることから鋳造製品の需要の縮小の影響を受けており、同社の事業環境は厳しい状況にあります。」
自動車EV化による鋳造製品需要の縮小が中国の溶解炉メーカーの事業環境悪化として実際に記載され、持分の一部譲渡と約2,100万円の関係会社出資金売却損計上見込みにつながっている。 - FY2022悪化有価証券報告書
「鋳造市場は、当社グループにおける最大の事業分野であり、鋳造事業・工業炉事業を合わせて、当連結会計年度では売上高の55.7%を占めております。その鋳造市場の約9割が自動車業界向けであります。自動車業界においては、近年着実にEV化が進展しつつあり、環境対応車のシェアが大幅に高まっていくと予測されております。」
EV化リスクについて、鋳造事業・工業炉事業が売上高の55.7%、鋳造市場の約9割が自動車向けというエクスポージャーを定量化した。対応策としてアルミ部品、誘導炉、製品・サービスの適合を進めるとしている。 - FY2021悪化有価証券報告書
「鋳造市場においては、自動車の国内生産・販売が半導体需給問題の影響から回復基調に陰りがあることに加え、中長期的には自動車のEV化進展がもたらす広範な影響への的確な対処が最重点課題であります。」
自動車のEV化への対応を鋳造市場における最重点課題と位置付け、半導体需給問題による回復基調の陰りも併記した。 - FY2020初出有価証券報告書
「自動車業界においては、近年着実にEV化が進展しつつあり、EV等の環境対応車の販売は全世界で10百万台に近づき、10年後には50百万台になるとの予想もあります。EV化によりエンジンをはじめ鋳造部品の構造が大きく変わっていくものと思われ、当社グループの業績にも影響を及ぼす可能性があります。」
EV等の環境対応車の普及により鋳造部品の構造が変化し、鋳造市場を通じて業績に影響する中長期リスクを独立項目として初めて明示している。