成長投資設備の稼働遅延・販売計画乖離による減損リスク
FY2021に初出。13回の記載のうち4回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2024-Q3。直近の記載は2026-08-07。
堺化学工業がこのテーマで「悪化」側に入ったのは2026年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より2年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2026年。24社中19社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに11社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「化粧品材料セグメントについて、中国経済の鈍化等の影響により損益が悪化したことに伴い、収益予測の見直しを行いました。その結果、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスで、資産グループの帳簿価額を全額回収できる可能性が低いと判断し、化粧品材料製造設備の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。」
成長投資設備の販売計画乖離・稼働リスクについて、中国経済鈍化等による化粧品材料の損益悪化を受け、2,962百万円の減損損失が実際に発生した。 - FY2026-H1再掲有価証券報告書
「「医療事業」セグメントにおいて、固定資産の減損損失を計上しております。なお、当中間連結会計期間においては14百万円であります。」
医療事業の固定資産減損は当中間連結会計期間にも14百万円計上され、前年度から縮小したものの、減損計上が継続している。 - FY2025対処有価証券報告書
「当連結会計年度において、酸化チタン事業、無機・亜鉛事業、樹脂添加剤事業、医療事業の製造設備等について減損損失を計上しました。」
製造設備等の減損は継続したが、減損損失は前年度6,661百万円から463百万円へ大幅に減少した。 - FY2025-H1悪化有価証券報告書
「「化学」セグメントにおいて、固定資産の減損損失を計上しております。なお、当中間連結会計期間においては179百万円であります。 「医療」セグメントにおいて、固定資産の減損損失を計上しております。なお、当中間連結会計期間においては24百万円であります。」
成長投資・事業設備に関する減損は当中間連結会計期間にも継続し、化学179百万円、医療24百万円を計上した。 - FY2024悪化有価証券報告書
「当連結会計年度において、酸化チタン事業、無機・亜鉛事業、樹脂添加剤事業、医療事業の製造設備等について減損損失を計上しました。」
成長投資・既存設備に関する減損は酸化チタンだけでなく、無機・亜鉛、樹脂添加剤、医療にも広がり、減損損失は合計6,661百万円となった。 - FY2024-Q3顕在化有価証券報告書
「営業活動から生ずる損益が継続してマイナスで、資産グループの帳簿価額を全額回収できる可能性が低いと判断したため、酸化チタン製造設備の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、3,578百万円を減損損失として計上しております。」
成長・効率化検討事業等の設備について、継続的な営業損失と収益予測の見直しを受け、酸化チタン3,578百万円、無機・亜鉛1,947百万円、樹脂添加剤217百万円、医療用医薬品447百万円など、減損損失が実際に発生した。 - FY2023対処有価証券報告書
「特に注力分野である電子材料、化粧品材料においては、業況の回復に伴う需要の増加に対応する十分な生産能力を有しております。」
成長投資設備について、需要回復に対応できる生産能力を構築したと説明しており、前年度に顕在化した設備稼働・販売計画乖離リスクへの対応を示している。 - FY2022対処有価証券報告書
「一部の設備はまだ稼働しておりませんが、業況の回復に伴い、新規設備も順次稼働を開始しております。」
成長投資設備について、業況回復に伴う新規設備の順次稼働が記載され、販売計画乖離・稼働遅延による減損リスクは前年度の減損発生時から一部改善している。 - FY2021初出有価証券報告書
「当社グループでは、中期経営計画『SAKAINNOVATION 2023』に基づき、当連結会計年度(2021年3月期)は注力分野である電子材料および化粧品材料に積極的な投資を行いましたが、両事業とも販売が投資計画に比べ乖離が生じ、7,041百万円の減損処理を実施した結果、当期純損失を計上することとなりました。」
電子材料・化粧品材料等の成長投資設備について、販売計画との乖離と稼働開始時期・生産見込数量の不確実性から7,041百万円の減損損失が実際に発生した。さらに、翌連結会計年度の売上高が324億円を下回る場合には106億円以上の追加減損可能性も記載している。