新型コロナウイルス長期化による繰延税金資産・固定資産減損の見積り不確実性
FY2020-Q2に初出。8回の記載のうち3回が「後退」で、最初の「後退」はFY2020-Q3。直近の記載はFY2022。
GreenBeeがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2023年。同じテーマの他社の中央値(2022年)より1年遅い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2026年。22社中5社が悪化側に。
直近の記載が「後退」なのは、ほかに2社。
- FY2022後退有価証券報告書
「新型コロナウイルス感染状況による影響は、世界的に不足が続いていた半導体や各種部材の不足感も含め、事実上、ほぼなくなると見込んでおり、経済活動も正常化するとの見通しを立てております。」
新型コロナウイルス感染症および半導体・部材不足による影響は事実上ほぼなくなるとの前提に変わり、従来よりリスク認識が弱まった。ただし、新たな変異種による影響再拡大の可能性は残している。 - FY2022-Q3再掲有価証券報告書
「前連結会計年度の有価証券報告書の(追加情報)(新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する会計上の見積り)に記載した新型コロナウイルス感染症の収束時期や半導体不足の緩和状況等の見込みを含む仮定について重要な変更はありません。」
新型コロナウイルス感染症の収束時期や半導体不足の緩和状況等に関する会計上の見積りの仮定について、重要な変更がないと記載している。 - FY2022-Q1再掲有価証券報告書
「前連結会計年度の有価証券報告書の(追加情報)(新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する会計上の見積り)に記載した新型コロナウイルス感染症の収束時期や半導体不足の緩和状況等の見込みを含む仮定について重要な変更はありません。」
新型コロナウイルス感染症の収束時期や半導体不足の緩和状況等に関する会計上の見積りの仮定について、重要な変更がないと記載している。 - FY2021悪化有価証券報告書
「また、新型コロナウイルスの感染拡大を原因として、世界的に不足が続いている半導体や各種部材の供給の改善に向けた様々な取り組みが行われていることから、令和4年後半には不足感が緩和されていくと想定しておりますが、令和4年中は、半導体等の不足は続き、不足解消は令和5年以降になると見込んでおります。」
会計上の見積りの前提として、半導体等の不足が令和4年中も続き、不足解消は令和5年以降になると見込んでいる。供給不足の長期化がより具体的な時間軸を伴って示された。 - FY2021-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間 (自 令和3年1月1日 至 令和3年9月30日 ) 前連結会計年度の有価証券報告書の(追加情報)(新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する会計上の見積り)に記載した新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定について重要な変更はありません。」
新型コロナウイルス感染症の広がり方・収束時期等に関する会計上の見積りの仮定について、重要な変更がないと記載している。 - FY2020後退有価証券報告書
「新型コロナウイルスの感染状況は、現在の状況が令和3年3月までは継続し、ワクチン接種による効果があるとしても、経済活動が正常化に向かうには、さらに3ヶ月程度は要すると想定し、第3四半期(令和3年7月~9月)以降、正常化するとの前提で、繰延税金資産の回収可能性及び固定資産の減損等の会計上の見積りを行っております。なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は不透明であり、爆発的な感染拡大が発生する等、その影響が甚大かつ長期化した場合には、上述の前提に依拠できないことになり、将来における財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。」
感染症の影響について、令和3年7~9月以降の経済活動正常化を前提として会計上の見積りを行う一方、爆発的感染拡大や長期化の可能性は残ると記載している。 - FY2020-Q3後退有価証券報告書
「緊急事態宣言が解除された5月下旬以降、新型コロナウイルス感染症による影響は、徐々に、小さくなっているものと考えられますが、新型コロナウイルス感染症の収束時期を見込むことは困難であります。」
新型コロナウイルス感染症の影響は徐々に小さくなっているとの認識が示された一方、収束時期は依然として見込めないとしている。 - FY2020-Q2初出有価証券報告書
「当社グループは、新型コロナウイルスの感染状況が、当第2四半期連結期間末の状況から悪化しないとの前提で、前連結会計年度末の仮定を継続して使用し、繰延税金資産の回収可能性及び固定資産の減損等の会計上の見積りを行っております。なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は不透明であり、感染拡大の第2波が到来する等、影響が長期化した場合には、上述の前提に依拠できないことになり、将来における財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。」
新型コロナウイルス感染状況が悪化しないとの仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損等を見積もっている。第2波などで影響が長期化した場合、前提に依拠できなくなる可能性を新たに開示している。