企業買収・資本提携に伴う先行投資と減損リスク
FY2016に初出。31回の記載のうち24回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2017-Q1。直近の記載はFY2026。
オープンアップグループがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2016年。同じテーマの他社の中央値(2024年)より8年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2023年。97社中35社が悪化側に。
直近の記載が「顕在化」なのは、ほかに54社。
- FY2026顕在化有価証券報告書
「当該企業結合に係る取得関連費用は18百万円であり、すべて連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しております。これにより、機電領域セグメントにおいて1,208百万円ののれんを取得しております。」
エイセブホールディングス取得に伴い、取得関連費用18百万円と機電領域のれん1,208百万円が計上された。M&Aに伴う先行費用・のれん計上が新たな案件で具体化した。 - 2026-08-07悪化決算
「取得対価は現金約19百万豪ドル及び追加の条件付対価により構成されており、その総額は公正価値で測定されます。条件付対価は特定の業績目標等が達成された場合等、一定の条件下で将来支払われる可能性があります。」
オーストラリア案件について、取得対価に条件付対価が含まれる新たな買収・会計上のエクスポージャーを示した。 - FY2026-H1顕在化有価証券報告書
「当該企業結合に係る取得関連費用は18百万円であり、すべて要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しております。 これにより、機電領域セグメントにおいて1,208百万円ののれんを取得しております。」
エイセブホールディングスの取得に伴い、取得関連費用18百万円と機電領域ののれん12億8百万円が計上された。M&Aに伴う先行費用・のれん計上が新たな取得案件で具体化した。 - FY2025-H1顕在化有価証券報告書
「当該企業結合に係る取得関連費用は124百万円であり、すべて要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しております。 これにより、建設領域セグメントにおいて7,214百万円ののれんを取得しております。」
アイアールを傘下に持つオフューカスインベスコの取得に伴い、取得関連費用124百万円と建設領域のれん7,214百万円が計上された。企業買収に伴う先行費用・のれんという既存のリスクが新たな取得案件で具体化している。 - FY2024顕在化有価証券報告書
「主たる変動項目は、オープンアップコンストラクション及びオープンアップテクノロジーの取得によるのれんの増加5,821百万円、現金及び現金同等物の増加5,428百万円、営業債権及びその他の債権の増加2,350百万円、関連会社株式の取得等による持分法で会計処理されている投資の増加604百万円及び非流動資産のその他の金融資産の増加593百万円等によるものであります。」
新たな2社の取得により、のれんが5,821百万円増加し、M&Aに伴う投資・会計上のエクスポージャーが実績として拡大した。 - FY2024顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度中に計上した個別に重要な減損損失はありません。個別に重要でない減損損失の主な内訳は、のれんに係るものであり、収益性低下に伴い回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから減損損失を計上しております。当該減損損失(合計623百万円)は、「その他の費用」に計上しております。」
重要性のある個別減損はないとしつつ、収益性低下に伴うのれんの減損623百万円が計上された。また、UTグループからの2社取得によりのれん5,821百万円が増加した。 - FY2024-Q3顕在化有価証券報告書
「なお、IFRS第3号「企業結合」の規定を適用しておりますが、現時点において企業結合時の会計処理が完了していないため、記載しておりません。 主要な取得関連費用の内容及び金額 アドバイザリーに対する報酬・手数料等 22百万円(概算)」
UTコンストラクション及びUTテクノロジーの取得が実行され、取得関連費用22百万円(概算)が発生した。企業結合時の会計処理は未完了で、取得対価やのれん等の確定前の状態である。 - FY2024-Q2悪化有価証券報告書
「当社は、2023年11月17日開催の取締役会において、2024年4月1日を効力発生日として、連結子会社である株式会社ビーネックスパートナーズ(以下「ビーネックスパートナーズ」)の全株式をUTグループ株式会社(以下「UTグループ」)に譲渡を行うこと及びUTグループからUTコンストラクション株式会社(以下「UTコンストラクション」)並びにUTテクノロジー株式会社(以下「UTテクノロジー」)の全株式を取得し子会社化することを決議し、2023年11月27日付でそれぞれ株式譲渡契約を締結いたしました。取得対価はUTコンストラクションが5,000百万円、UTテクノロジーが2,371百万円であり、アドバイザリーに対する報酬・手数料等は27百万円(概算)です。」
製造派遣事業の譲渡と、建設・技術開発事業の取得という新たな取引により、M&Aに伴う投資・統合のエクスポージャーが拡大した。取得対価は合計7,371百万円、取得関連費用は27百万円(概算)と開示されている。 - FY2023顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度中に計上した個別に重要な減損損失はありません。個別に重要でない減損損失の主な内訳は、のれん及び無形資産の顧客関連に係るものであり、収益性低下に伴い回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから減損損失を計上しております。当該減損損失(合計246百万円)は、いずれも「その他の費用」に計上しております。」
重要性のある減損はないとしつつ、収益性低下に伴うのれん・顧客関連無形資産の減損246百万円が実際に計上された。 - FY2023-Q3再掲有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間において、重要なのれん(建設領域セグメントに属する株式会社夢真の資金生成単位に配分されたのれん:帳簿価額39,045百万円)について事業計画の進捗状況等を踏まえて兆候判定を行ったところ、他ののれん残高と共に、減損の兆候はありません。 また、当第3四半期連結累計期間において、重要なのれんの取得及び処分はありません。」
重要なのれん39,045百万円を含め、事業計画の進捗状況を踏まえた判定で減損の兆候はないとし、重要なのれんの取得・処分もなかった。 - FY2023-Q2再掲有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間において、事業計画の進捗状況等を踏まえて兆候判定を行ったところ、減損の兆候はありません。 また、当第2四半期連結累計期間において、重要なのれんの取得及び処分はありません。」
事業計画の進捗状況を踏まえた判定で減損の兆候はないとされ、重要なのれんの取得・処分もなかった。 - FY2023-Q1対処有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間において、事業計画の進捗状況等を踏まえて兆候判定を行ったところ、減損の兆候はありません。 また、当第1四半期連結累計期間において、重要なのれんの取得及び処分はありません。」
事業計画の進捗状況等を踏まえた判定で減損の兆候がないとされ、当四半期には重要なのれんの取得・処分もなかった。 - FY2022顕在化有価証券報告書
「海外領域セグメントにおいて、1,039百万円の損失を計上しています。当連結会計年度において、英国ではコロナ規制の解除に伴い経済活動が正常化したものの、労働人口の減少で採用人数の低迷や採用コストの上昇が発生し、当初想定していた収益の拡大が見込めなくなったため、Gap Personnel Holdings Limited、Quattro Group Holdings Limitedの収益性低下に伴い計上した減損損失であり、のれんの減損損失990百万円及び無形資産のその他の減損損失49百万円を計上しています。」
企業買収に伴う投資回収・減損リスクが、英国子会社の収益性低下に伴うのれん990百万円及び無形資産49百万円、合計1,039百万円の減損損失として当期にも発生した。 - FY2022-Q3顕在化有価証券報告書
「建設領域ではそれらの償却費が約30億円計上されました。 主要な取得関連費用の内容及び金額 アドバイザリーに対する報酬・手数料等 66百万円」
経営統合に伴うのれん・無形固定資産の償却費が建設領域で約30億円計上された。また、日本アクシスの取得に伴うアドバイザリー報酬等66百万円も発生し、買収・統合に伴う費用負担が継続して実績化している。 - FY2022-Q2顕在化有価証券報告書
「一方で、経営統合で発生したのれんや取得原価の配分により発生した無形固定資産が各領域の将来の収益見込みに応じて配賦されており、それらの償却費が約21億円計上されました。」
経営統合に伴うのれん及びPPAによる無形固定資産の償却費が約21億円計上され、統合・買収に伴う継続的な費用負担が当四半期にも実績化した。 - FY2022-Q1顕在化有価証券報告書
「一方で、経営統合で発生したのれんやPPAによる無形固定資産が各領域の将来の収益見込みに応じて配賦されており、それらの償却費が約13億円計上されました。」
経営統合に伴うのれん及びPPA無形固定資産の償却費が建設領域等に約13億円計上され、買収・統合に伴う費用負担が実績化した。 - FY2021悪化有価証券報告書
「連結貸借対照表におけるのれんの計上額 70,032百万円 うち機電・IT領域 2,968百万円 建設領域 67,064百万円」
経営統合により大規模なのれんが計上され、のれん残高は74,880百万円となった。市場予測、売上単価、技術社員数、稼働率を主要仮定とする評価上のリスクが大きくなった。 - FY2021-Q2顕在化有価証券報告書
「主要な取得関連費用の内容及び金額 アドバイザリーに対する報酬・手数料等 40百万円」
レフトキャピタルの取得に伴い、アドバイザリー報酬・手数料等40百万円の取得関連費用が発生した。M&Aに伴う先行費用リスクが新たな買収でも具体化している。 - FY2020顕在化有価証券報告書
「また、海外領域の英国において、ブレグジットに加え新型コロナウイルス感染の拡大による事業への影響から将来収益を見直し、のれんの減損損失1,165百万円を特別損失で計上しております。」
M&Aに伴う先行投資・のれんの回収リスクが、英国事業の将来収益見直しと1,165百万円ののれん減損として通期で具体化した。 - FY2020-Q3顕在化有価証券報告書
「当社の連結子会社であるGap Personnel Group Ltd及びMTrec Limitedに係るのれんについて、株式取得時に想定していた収益が見込めなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。」
Gap Personnel Group Ltd及びMTrec Limitedについて、買収時に想定した収益が見込めなくなり、のれん1,162百万円の減損損失を計上した。買収投資の回収・減損リスクが実際に発生した。 - FY2020-Q2顕在化有価証券報告書
「また、2019年11月に株式会社アクシス・クリエイトほか2社を子会社化したことに伴う買収費用を販売費及び一般管理費に75百万円計上したことにより、営業利益は2,741百万円(前年同期比11.2%減)となりました。」
3社の子会社化に伴う買収費用75百万円を実際に計上した。また、同3社の取得により1,355百万円のれんが発生している。 - FY2019顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度においてもM&Aに伴うのれん償却額や取得関連費用が発生しましたが、前連結会計年度よりも小規模であったこと、および売上原価の改善が進んだことにより、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は13.7%と、前連結会計年度比で0.1ポイント減少しております。」
M&Aに伴うのれん償却額・取得関連費用が引き続き発生し、買収関連リスクが実績として継続した。一方、費用は前期より小規模だった。 - FY2019-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間においては、2018年8月に株式を取得したQuattro Group Holdings Limitedを子会社化した影響、および一時費用の剥落や原価改善に取り組んだ結果、売上高は15,317百万円(前年同期比75.8%増)、セグメント利益は104百万円(前年同期はセグメント損失69百万円)となりました。」
Quattro Group Holdings Limitedの子会社化に伴う海外領域の拡大が実績に反映された。一時費用の剥落と原価改善の結果、海外領域は前年同期の69百万円の損失から104百万円の利益となった。 - FY2019-Q1顕在化有価証券報告書
「当第1四半期連結累計期間にM&Aに伴うアドバイザリー費用等の一時費用を計上したこともあり、セグメント損失は67百万円(前年同期はセグメント利益48百万円)となりました。これにより、「海外領域」ののれんの金額が907百万円増加しております。」
Quattro Groupの買収に伴う一時費用が発生し、海外領域は67百万円のセグメント損失となった。また、同買収によりのれん907百万円が増加した。 - FY2018-Q3顕在化有価証券報告書
「また、当第3四半期連結累計期間において、MTrecの株式譲渡契約の変更に伴う精算金170百万円の特別損失を計上したため、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,690百万円(前年同期比32.3%増)となりました。」
M&A対象会社であるMTrecの株式譲渡契約変更に伴う精算金170百万円が特別損失として計上され、買収関連の契約変更コストが実際に発生した。 - FY2018-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結会計期間において、1998 Holdings Limitedの株式を取得し、新たに連結の範囲に含めております。これにより、「海外領域」ののれんの金額が2,396,510千円増加しております。」
1998 Holdings Limitedの取得に伴い、のれん23億9,651万円が計上された。M&Aに伴うのれん計上という既存リスクが新たに具体化した。 - FY2017顕在化有価証券報告書
「当連結会計年度においては、平成28年8月に子会社化した英国の人材派遣会社MTrec Limitedの業績が順調に推移する一方、M&Aに伴うアドバイザリー費用等の一時費用や、のれんの償却費用を計上しております。その結果、当セグメントの当連結会計年度における売上高は7,399百万円(前期売上高105百万円)、セグメント損失は45百万円(前期セグメント損失13百万円)となりました。なお、M&Aの一時費用を除いた場合、セグメント利益は156百万円となります。」
MTrec Limited及びフュージョンアイの買収に伴うアドバイザリー費用・のれん償却が発生し、海外領域は45百万円のセグメント損失となった。 - FY2017-Q3顕在化有価証券報告書
「当第3四半期連結累計期間においては、平成28年8月に子会社化した英国の人材派遣会社MTrec Limitedの業績が順調に推移する一方、M&Aに伴うアドバイザリー費用等の一時費用や、のれんの償却費用を計上しております。その結果、当セグメントの当第3四半期連結累計期間における売上高は5,455百万円(前年同期は売上高95百万円)、セグメント損失は83百万円(前年同期はセグメント損失7百万円)となりました。なお、M&Aの一時費用を除いた場合、セグメント利益は118百万円となります。」
MTrec Limitedの買収関連費用と、のれん償却費用が継続して発生し、海外領域は83百万円のセグメント損失となった。また、フュージョンアイについても売上寄与前にM&A一時費用が発生し、買収に伴う先行費用・のれんの影響が具体化している。 - FY2017-Q2顕在化有価証券報告書
「当第2四半期連結累計期間においては、平成28年8月に子会社化した英国の人材派遣会社MTrec Limitedの業績が順調に推移する一方、M&Aに伴うアドバイザリー費用等の一時費用や、のれんの償却費用を計上しております。その結果、当セグメントの当第2四半期連結累計期間における売上高は3,756百万円(前年同期は売上高78百万円)、セグメント損失は141百万円(前年同期はセグメント損失0.3百万円)となりました。なお、M&Aの一時費用を除いた場合、セグメント利益は60百万円となります。」
MTrec Limited買収に伴うアドバイザリー費用・のれん償却が継続して計上され、海外領域はセグメント損失141百万円となった。 - FY2017-Q1顕在化有価証券報告書
「当該子会社化に伴い、平成28年7月をみなし取得日としてMTrec Limitedの業績を取り込む一方で、M&Aに伴うアドバイザリー費用等の一時費用や、のれんの償却費用を計上しております。」
M&Aに伴う一時費用とのれん償却が実際に計上され、既に記載されていた買収関連リスクが発生した。 - FY2016初出有価証券報告書
「当社グループは、業容拡大を実現する有効な経営手法として、企業買収や資本提携等を積極的に検討し、実施しております。これに伴い借入等の資金調達手段を活用するほか、一時費用やのれんの償却等の発生により業績が影響を受ける可能性があります。」
M&Aを成長手段とする一方、借入、一時費用、のれん償却、投資効果未達や減損をリスクとしている。