投資・M&A案件の想定不一致
FY2020に初出。5回の記載のうち3回が「顕在化」で、最初の「顕在化」はFY2021。直近の記載はFY2026。
SAAFホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2021年。同じテーマの他社とほぼ同じ時期。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2020年。83社中28社が悪化側に。
直近の記載が「対処」なのは、ほかに21社。
- FY2026対処有価証券報告書
「当社は、対象企業や新規事業領域等の投資先について詳細な調査を行い、十分にリスクを検討することとしております。買収、事業提携、およびその他戦略的投資並びに各事業に係る固定資産の取得および保有に関しては、「投融資委員会」において投資経済性評価を実施して投資回収とリスクの精査を行っております。」
過去にM&A・新規事業の想定収益未達が発生したテーマに対し、詳細調査と投融資委員会による投資経済性評価を行う管理手段が明示された。 - FY2022顕在化有価証券報告書
「その間、財務状況を顧みない度重なるM&Aや、数多くの新規事業開拓に目を向けた経営を行ってまいりました。その結果、グループの財務体力比過度となる多数の子会社創設、経験のない事業への進出による子会社の大幅赤字計上、そして、株主様に目を向けてみますと、配当還元や企業価値向上の将来像が見えない財務状況へと陥りました。」
投資・M&Aや新規事業について、想定収益の未達にとどまらず、多数の子会社創設、大幅赤字、配当還元や企業価値向上が見えない財務状況として影響が実際に生じたと記載している。 - FY2022-Q1顕在化有価証券報告書
「当社は、2020年3月、三鈴のEC販売の強化・拡充することで、高品質な婦人服・服飾雑貨等の新たな販売チャネルを生み出し、グループ全体の売上、利益向上を目指すことを目的に、子会社化しました。しかしながら、新型コロナウイルスによる長期間の店舗休業や時短営業等の影響を受け、2021年3月期は赤字の決算となり、三鈴の短期的な業績回復は当社グループの中においては難しいと判断しました。」
三鈴買収時に想定したEC強化・収益向上について、赤字決算と短期的な業績回復困難が発生し、株式譲渡の判断に至った。 - FY2021顕在化有価証券報告書
「その他事業を営むB&W株式会社(旧社名:望夢英語寺子屋有限会社)において、株式取得時に想定していた収益が見込めなくなったため、のれんの未償却残高(11,530千円)を減損損失として計上しております。人材事業を営む株式会社イストにおいて、株式取得時に想定していた収益が見込めなくなったため、のれんの未償却残高(86,082千円)を減損損失として計上しております。」
投資・M&A後に想定収益が見込めなくなる事象がB&Wとイストで実際に発生し、合計97,612千円ののれん減損損失が計上された。 - FY2020初出有価証券報告書
「今後実施した投資・M&A案件において、当社の想定とそぐわない事象が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。」
売上高1,000億円企業を目指す投資・M&Aの実施に伴い、想定と異なる事象が発生した場合の業績影響リスクを初めて明示した。