AI関連株が急落した背景として、米中間選挙前のポジション調整やAI規制への警戒、中国メモリーメーカーの台頭、米国新興AIクラウド企業の破綻懸念、IMF報告の指摘が挙げられ、日本株の見通しとしては決算や選挙結果次第で再浮上の可能性があるとされる。
日経平均株価は昨年9月半ばの水準近くまで下落した後、AI関連株の動きを中心に乱高下している。日米ともにAI関連銘柄の下落が目立つが、水準感として64,000円前後を回復する場面も見られ、市場の神経質な動きが続いている。
野村證券の池田雄之輔は、AI株の調整はこれまでの上昇の調整と捉えられるとの見方を示しつつ、今回の下落に影響した5つの要因を挙げている。要因には米国中間選挙を前にしたポジション調整、AI規制への警戒、 中国メモリーメーカーの技術躍進、米国新興AIクラウド企業の破綻懸念、IMFのAI分野脆弱性指摘が含まれる。
1) 米中間選挙を前にしたポジション調整は、選挙後には買い戻しが進み株高傾向へ転じる傾向がある。2) AI規制への警戒は、民主党が過半数を奪還した場合に強化が進みやすいとされるが、織り込みはある程度進んでいる。3) 中国のメモリーメーカーの技術躍進は脅威となり得るが、メモリ価格の低下がAI関連の設備投資を押し上げる可能性もある。4) 米国新興AIクラウド企業の破綻懸念は相対的に小規模企業に限られ、全体への影響は限定的との見方が多い。5) IMF報告は新たなリスクとして特筆されてはいないとの理解が一般的で、大きなサプライズにはならないとされる。
今後の展望として、ハイテク企業決算と米中間選挙の結果が大きな焦点になる。サプライズがなければ日本株の業績拡大は堅調と見られ、日経平均は2027年3月末で71,000円をメインシナリオとして維持している。選挙前後の動向次第で再浮揚が期待されるとの見方が示されている。