日銀総裁の植田和男は全国証券大会で、今後も利上げを継続する姿勢を示した一方で、10月の利上げを示唆する発言はなかった。経済・物価見通しの不確実性を踏まえ、引き続き留意点を挙げた。
植田総裁は都内での全国証券大会のあいさつで、今後も政策金利を引き上げる方針を示した。ただし、利上げの時期やペースは経済・物価見通しの実現性とリスクを点検しながら検討するとの認識を示し、10月の具体的な利上げ示唆は避けた。
リスク要因として中東情勢やAI関連需要の拡大、為替変動を挙げ、利上げ継続には留意が必要とした。市場では10月の利上げを織り込む向きがあるものの、時期の確定には慎重な姿勢が続くとみられる。
日銀は9月の金融政策決定会合で政策金利を1.25%へ引き上げており、植田総裁は今回のあいさつでも利上げ継続の必要性を改めて指摘した。今後は低位の実質金利と資金需要、貸出態度を踏まえ、緩和環境を維持する方針を強調した。
企業の景況感を示す短観では大企業製造業の業況判断DIがプラス24となり、前回を上回って2018年3月以来の水準に達したと評価。