円相場が一時153円台前半へ上昇し、約7カ月ぶりの高値水準をつけた。日銀の利上げ加速観測が広がり、日米金利差縮小を見込む取引が活発化している。
8日午前の東京外国為替市場で円買い・ドル売りが加速し、円相場は一時153円台前半まで上昇した。直近1週間で7円近く円が買い戻される動きが強まっており、海外投資家の円売り・ドル買いの持ち高解消が進んでいる。
背景には日米の金融政策を巡る思惑の変化があり、FRBの利上げ観測が後退する一方で日銀の利上げペース加速への期待が高まっている。内外金利差の縮小が意識され、円を買い戻す動きが拍車をかけている。
財務相の片山さつき氏は8日の記者会見で投機的な動きをけん制し、秩序ある為替相場の維持に取り組むと説明した。今回の円高は日銀の政策修正期待を起点とした持ち高調整の側面が強い。
今後は日米の金融政策次第で円の動きが再び活発化する可能性があり、為替市場のボラティリティは高止まりしそうだ。円高長期化は輸出企業の業績を圧迫する懸念がある一方、輸入物価の低下で国内のインフレ圧力が和らぐ可能性もある。