GMOインターネットグループが政府へ能動的サイバー防御の適用を緊急要請した。対象はFX自動売買用のクラウドサーバーで、利用者の現金動作を伴う不正取引と情報流出が公表され、補償と見舞金の支払いが説明された。
GMOインターネットグループは2026年10月24日、FX自動売買用サーバーを提供する「お名前.com デスクトップクラウド」へ対する不正アクセスを確認し、21日からサーバーを停止した。再開時期は未定で、利用者からは身に覚えのない取引で現金を失ったとの訴えが寄せられている。
GMOは24日に顧客情報が外部に持ち出されたことを認め、被害の有無にかかわらず、損失の一部を補償すると発表した。加えて、全利用者へ見舞金として5000円を支払い、希望者には代替サービスを6カ月間無償提供するという。攻撃者とみられる人物からの金銭要求にも対処方針を示した。
能動的サイバー防御は重大なサイバー攻撃時に警察や自衛隊が攻撃者のサーバーや経路を特定し無害化を試みる枠組みで、2026年10月1日に本格運用が始まった。対象は電力・金融など15分野の基幹インフラ事業者で、GMOは対象には含まれていないが、政府は事案の重大性・緊急性に応じて検討を進める。
政府側は企業からの個別要請を受け付ける仕組みはなく、無害化の実施可否は政府が主体的に判断する。ただし防御支援は行われる見込みで、GMOから提供された攻撃痕跡や通信記録を警察と共有して攻撃元サーバーの特定を進めるとの説明がある。