東京都区部の9月 CPI(総合)は前年比で2.7%、生鮮食品を除くと同7.0%程度の上げ幅を示し、日銀版コアは3.0%へ加速。政府の電気・ガス支援の反映や保育料無償化の影響を除けばなお物価上昇圧力が高まっていることが読み取れる。
総務省の発表によれば、東京都区部の9月CPI(生鮮食品除く)は前年比2.7%と前月の1.8%から拡大した。季節調整済みの前月比も0.9%と高水準であり、日銀版コア(生鮮食品・エネルギー除く総合)は前年比3.0%、米国型コアは2.7%へと上昇している。特殊要因の影響を留意する必要はあるが、物価上昇の基調が強まっている可能性を示唆している。
財を中心に値上げの動きが広がる中、電気・ガス代の前年比寄与は補助の影響を受けつつも上昇に寄与しており、今後11月以降の補助終了やエネルギーコストの転嫁が上昇圧力として再現し得る点に留意が必要だ。日用品の伸びが高止まりし、耐久財の価格上昇も目立つ。
食料品は米価格の下落が下押し材料になる一方、生鮮を除く食料全体の上昇率は3.6%を維持。肉類・油脂・調味料・飲料・調理食品などで値上げが進み、米以外の品目での上昇圧力が強い。日用品は消耗品の上昇が続き、耐久財でもタブレット端末など情報関連機器の値上がりが見られる。サービス価格は全体で上昇基調だが、保育料の影響が一巡しておらず、基調の判断には慎重さが求められる。
今後の見通しとして、コスト上昇の川下への波及や価格転嫁の強化、電気・ガス料金支援の終了時期、燃料価格の動向が物価を左右する可能性が高い。中東情勢の不透明感や原油高のリスクもあり、食料品・日用品・エネルギー分野を中心に上昇圧力が続く場面が想定される。全国ベースのCPIコアは再び上昇を試み、26年末から27年初にかけて3%超えの水準を描くとの見通しが示唆されている。