日銀が政策金利を1.25%へ引き上げる見通しが高まる中、銀行株はこの局面での収益環境の転機を迎える可能性が指摘されている。一方で長短金利差の縮小観測が収益圧力になるとの見方も出てくる。
日本銀行が18日の金融政策決定会合で政策金利を1.25%へ引き上げることが確実視され、銀行株はこの“到達点”に向けた動きを見せている。これまで大規模緩和の解除以降の利上げで金利収入の拡大期待が銀行株を押し上げてきた。
銀行株の上昇は東京証券取引所の銀行業指数が過去2年で大きく上昇したことに支えられてきたが、長短金利差が縮小する可能性が高まり、利ザヤの圧迫要因になり得るとの指摘が出ている。
日銀の利上げペースの加速観測を背景に、短期金利の上昇が急激化しイールドカーブが平坦化するシナリオが示されている。この場合、将来の景気減速の懸念とともに銀行株の上昇ペースが鈍化する可能性がある。
市場では日銀の政策金利が中立的な水準に近づくことで“利上げの終了”を意識する声も出ており、ターミナルレートの想定として1.75%前後が挙げられているが、中立金利の範囲内の上昇にとどまる見方も存在する。
銀行株には堅調な利益成長や資本効率の改善といった材料がある一方、今後半年から1年程度は上昇余地があるとの見方がある。
総じて現状は強気の声が多いが、長期的には調達コストの上昇や貸し倒れの増加に伴う警戒感も生じている。