ベッセント米財務長官が円相場の押し上げを公然とけん制し、日銀の利上げ観測を強く意識させた。来週の日銀会合での0.25pt利上げが織り込まれる中、追加の利上げや市場の失望が波及すれば動揺が広がる可能性が高まる。
ベッセント米財務長官は日本の政策当局者の動きを把握する姿勢を繰り返し示し、日銀の次の一手に強い影響力を行使していると受け止められている。市場は来週の日銀会合で0.25ポイントの利上げが決まるとの観測を織り込みつつ、以降の追加利上げにも注目している。
日銀の金融引き締めペースが速まるとの見方が広がる一方、円高が過剰に進行し市場が反応すれば、投資家の動揺を招くリスクが指摘されている。亀田制作エグゼクティブ・エコノミストは、現状の利上げ観測は過度に膨らんでいる可能性があり、修正を要するとの見解を示している。
与党や日銀当局者は、円の安値圏からの押し上げを維持するための協調介入を経ており、7月末には日米協調介入が実施された。今回の介入は月次ベースで過去最大規模とされる額が投入されたとされ、日本側は円安是正を進めつつ、将来の利上げ判断を慎重に見極めたい構えだ。
市場の反応として、円は1ドル154円を超える水準まで上昇したとの指摘があり、米財務長官の発言が直接的に為替市場の心理に影響を及ぼしているとの見方も出ている。日銀の政策判断が投資家の期待に届かなければ、キャリートレードの巻き戻しなどの波及リスクが過去にも生じたことがあり得るとの指摘もある。