中部電力は新社長の安井稔が就任へ向けた動きを公にし、8日に就任方針を改めて示す予定とした。浜岡原発を巡る不正問題を踏まえ、組織風土改革と原子力ガバナンスの推進を目的とする新組織の設置を明らかにした。
中部電力は30日、定例の記者会見で安井稔取締役が10月1日に社長に就任することを正式に確認した。安井氏は8日に就任の挨拶を改めて行う考えを示し、組織風土や原子力部門の刷新を含む新体制の発足を見据えた発言を行った。
新たな組織として「組織風土改革推進部」を安井新社長の直下に設置するほか、原子力部門にはデータ不正などの問題を受け「原子力ガバナンス推進部」を置く。部長職は宮本文武副本部長が兼任し、組織風土改革推進部のトップは太田卓志部長が兼任する予定。
会長職は社外人材の登用を含めた選択肢があるとの見方が出ている一方、現時点で会長選任については回答を控えると伝えられた。安井新社長は8日にも記者会見を開き、再発防止策の考え方を示す見込み。
浜岡原発データ不正や廃炉手続きの不正、電気料金の過大請求といった不適切事案が相次ぐ中、中部電は組織改革とガバナンス強化で再発防止を図ろうとしているが、専門家の指摘もある。株価は前回の調査報告書公表前後で約1割下落している。